プロが見たこの映画
ダニエル・クレイグやアンジェリーナ・ジョリーなど名優の主演最新作が上映!第81回ヴェネツィア国際映画祭の注目作品をご紹介!!
28日より開催される「第81回ヴェネツィア国際映画祭」。昨年はヨルゴス・ランティモス監督の『哀れなるものたち』が金獅子賞を受賞したヴェネツィア国際映画祭。今年のコンペティション部門の審査員長はイザベル・ユペールが務めることが発表されており、こちらも話題となった(ちなみに彼女は3年前には東京国際映画祭の審査員長も務めている)。
今年のヴェネツィア国際映画祭も気になる作品が多く出品される。日本からは北野武、黒沢清作品が出品されることになっており、もちろん気になる作品ではあるが、他にも注目すべき作品は多い。そこで今回の記事では第81回ヴェネツィア国際映画祭の注目作品を4本、いつも通り私の独断と偏見を持って選ばせて頂きました。
『Queer』
『君の名前で僕を呼んで』以降、すっかりメジャー監督となったルカ・グァダニーノ監督の作品。ビート・ジェネレーションの小説家であるウィリアム・S・バロウズの自伝的小説の映画化作品。ドラッグを断とうとする男性が年下の青年に溺れる様を描く。主演は『007』のジェームズ・ボンド役を卒業後も絶好調なダニエル・クレイグ。クレイグ自身はこれまで映画賞や映画祭とはあまり縁のないキャリアだったが、これまでのイメージを大きく覆す役柄だけに、非常に注目の作品だ。
監督:ルカ・グァダニーノ
出演:ダニエル・クレイグ、レスリー・マンヴィル
『Maria』
20世紀最高のソプラノ歌手と言われたマリア・カラスを描いた伝記映画。近年『ジャッキー』や『スペンサー』など、女性の伝記映画で大きな成功を収めたパブロ・ララインが監督で、マリア・カラスを演じるのはアンジェリーナ・ジョリー。ここ最近の彼女はブラッド・ピットとの離婚騒動や、相変わらずのジョン・ヴォイドとの確執などスクリーン外での話題が多かったが、やはり“女優”アンジェリーナ・ジョリーの健在ぶりは誰もが見たいところだろう。当然歌唱パフォーマンスにも注目だ。
監督:パブロ・ラライン
出演:アンジェリーナ・ジョリー、ヴァレリア・ゴリノ
『The Room Next Door』
スペイン映画界の巨匠ペトロ・アルモドバルが74歳にして遂に初の長編英語作品に挑戦。仲違いした母と娘、そして2人の想いを知る友人の物語で、ティルダ・スウィントン、ジュリアン・ムーアという名女優が出演する。ちなみにアルモドバルは英語で既に短編映画を監督しているが、その時はティルダ・スウィントンのほぼ独演で、初の英語長編作品にも再びスウィントンを起用した。ペネロペ・クルス的なミューズになるのか?
監督:ペトロ・アルモドバル
出演:ティルダ・スウィントン、ジュリアン・ムーア
『ジョーカー/フォリ・ア・ドゥ』
前作『ジョーカー』は本映画祭で金獅子賞を受賞するなど、映画界を席巻した。あれから5年の時が経ち、まさかの続編が再びコンペ部門に登場。当初はミュージカルと伝えられていたが、どうやらそういうわけではなさそう。前作でアカデミー賞を受賞したホアキン・フェニックスはもちろんだが、それ以上に注目を集めているのはやはりハーレイ・クイーンを演じるレディ・ガガだろう。当然マーゴット・ロビーのそれとは全く違ったキャラクターのはず。
監督:トッド・フィリップス
出演:ホアキン・フェニックス、レディ・ガガ
私はアカデミー賞が好きなので、それに向けた目線でヴェネツィア国際映画祭を見てしまうが、この映画祭はカンヌ、ベルリンと並ぶ世界三大映画祭で、その中でも特に歴史のある映画祭だ。
コンペ部門以外の部門でもマルコ・ベロッキオ、クロード・ルルーシュ、ニコラス・ウィディング・レフンら世界の巨匠の作品も上映される。一体どんな作品が、どんな俳優女優が賞を受賞するのか。第81回ヴェネツィア国際映画祭は8月28日から9月7日まで開催される。
公式サイト:https://www.labiennale.org/en
ヒカセン兼業ライター 大西D
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