調査レポート

映画賞の受賞・ノミネート情報、さらにレビュー評価の訴求力は?

2021-10-22更新

世界中で開催される多くの映画祭。映画宣伝においても、映画祭や映画賞に関連するキャッチコピーをよく見かけますね。では、実際のところ映画祭・映画賞はどの程度映画ファンの鑑賞意欲に影響を与えているのでしょうか?

KIQ REPORTでは全国の15歳以上の男女772名の半年に1本以上劇場で映画鑑賞をする”映画ファン”を対象に【映画祭・映画賞】に関するインターネット調査を実施。

これまで2週にわたり、海外国内の映画・映画賞の影響度について紹介しました。今回は、具体的にどの賞や情報が影響を与えるのか、さらに詳しくみていきます。米国アカデミー賞を例にして、映画賞の受賞・ノミネート情報による訴求力を調べてみました。

「作品賞受賞」以外は大差なし!?

予想通り、もっとも訴求力が高かったのが「作品賞受賞」で、55%のモニターが鑑賞意欲が高まると回答しています。しかし、「作品賞受賞」以外は明確な差がなく、「最優秀主演男優賞・女優賞」も「最有力」や「ノミネート」もほとんど変わりません。“映画賞にからんでいる”のであれば、そのからみ方については気にしていない人が多そうです。

 

また、性・年代別による差はそれほどありませんが、男性10-20代への訴求力が他の年代を約10ポイント下回りました。若い男性は、映画賞への関心が高い人がやや少ないといえそうです。

 

身近な評価=WEBサイトやSNSでのレビューの訴求力は・・・?

映画祭や映画賞は年に1度発表されるものがほとんとです。しかし、もっと身近なところで、メディアやSNSでは日々レビュー評価が更新されています。

そこで、映画サイト、映画レビューサイトやSNSのレビュー情報による訴求力も調べてみました。

上位3つは差がなく、「映画.com」「Twitter」「Yahoo!映画」における“1位”が37~38%で並びました。映画.com、Yahoo!映画などの老舗情報サイトに加えて、Twitterがランクインしている点が興味深いです。

 

また、性・年代別の反応を見ると、男女ともに50-60代への訴求力は約25%にとどまり、その他の年代を10ポイント以上下回りました。男女50-60代では映画サイトやレビューサイトの評価がいまひとつピンときていない人が多そうです。

 

日本国内だけでも毎年1,000本以上の映画が公開されています(※日本映画製作者連盟調べ)。全世界となるとすごい数です。その中で、映画祭や映画賞に関われるのはごくごくわずか。となると、やはり身近なメディアやSNSでのレビュー評価もきちんと届けていたいですね。
50-60代が映画サイトやレビューサイトの評価にピンとこないのは、インターネットの利用状況にも関係がありそう。他のメディアも活用した発信もポイントになりそうです。

 

【関連記事】
★映画祭・映画賞の影響度【海外編】https://kiq-report.com/Item/368
★映画祭・映画賞の影響度【国内編】https://kiq-report.com/Item/370

 

【調査概要】
調査時期:2021年8月27日(金)~2021年9月3日(金)
調査手法 :インターネット調査(FastAsk利用 )
調査対象:計772名 (15歳以上 男女)
調査定義:映画ヘビーファン=月に1本以上劇場で映画鑑賞する人/映画ミドル=2~3ヶ月に1本程度劇場で映画鑑賞する人/映画ライトファン=半年に1本程度劇場で映画鑑賞する人/映画ノン=年1回程度劇場で映画鑑賞する人

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