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【今夜何観る?】偉大なる親を超えていけ!これからの活躍に期待したい「二世俳優」
早くも2023年の4分の1が終わろうとし、新年度が目前に迫っています! 多くの方が4月からバリバリ活躍しようと思っていることでしょう。ハリウッドにも、今後の活躍が期待される俳優が多くいます。特に、有名な人物を両親または祖父母に持つ二世俳優たちは、親たちを超える道のりの途中にいます。今回は彼らへのエールを込め、期待の二世俳優の演技が光る4作品を紹介します。
〈あの巨匠・名優の息子スコット〉
1.『アウトポスト』(2019)
本作が描くのは、約20年続いたアフガニスタン紛争の中でも最も過酷だった、2008年のカムデシュの戦いです。アフガニスタンに作られたキーティング前哨基地(アウトポスト)は周りを山に囲まれ、敵のタリバンからは丸見えで、逆にアメリカ側からは動きが確認しづらい最悪の場所。源義経が行った一ノ谷の戦いのような奇襲をかけられる可能性が常にあります。50人のアメリカの兵対300人のタリバン兵という非常に不利な状況の中で、決死の覚悟で戦った実在の兵士クリント(!)・ロメシャ二等軍曹を演じたのはクリント・イーストウッドの息子スコット。父親とそっくりの精悍な顔立ちで、いつも険しい眩しそうな表情で山を見つめています。いざという時には上官以上のリーダーシップと勇敢さを発揮し戦況を覆すこの役にピッタリで、それは父を超えるビジョンと重なります。今後、『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』でリトル・ノーバディ役を再演する予定です。ちなみに、本作にはメル・ギブソンの息子マイロとミック・ジャガーの息子ジェームズも出演。
監督:ロッド・ルーリー
出演:スコット・イーストウッド、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、オーランド・ブルーム、マイロ・ギブソン、ジェームズ・ジャガー 他
〈あの筋肉スターの息子パトリック〉
2.『ダニエル』(2019)
トラウマ的な体験をした少年ルークは、自分にしか見えない少年ダニエルと親友になることでそれを乗り越えました。ルークは頭が良く自信に満ちたダニエルに憧れていましたが、彼のアドバイス通りにした結果母親が死にかけてしまいます。ドールハウスに閉じ込める暗示で封印したはずなのに、大学生になったルークの心が不安定になった時、ダニエルは成長した姿で現れるのです。恐ろしく美しい姿で…。このダニエルを演じているパトリック・シュワルツェネッガーは誰もが知るアーノルドの息子。テストの答えが分からないルークのために全身に正解タトゥーが彫られた細マッチョな上半身を見せてくれます! 悪人らしさのないアーノルドとは対照的にパトリックにはダークな雰囲気があり、だんだんと不気味な本性をさらけ出していきます。イケメンなのにカッと目を見開いた笑顔がクレイジーすぎる! 今後は『ザ・ボーイズ』のスピンオフ『Gen V(原題)』に出演予定です。ちなみに、ルークを演じているのはティム・ロビンスとスーザン・サランドンの息子マイルズ・ロビンス。
監督:アダム・エジプト・モーティマー
出演:マイルズ・ロビンス、パトリック・シュワルツェネッガー、サッシャ・レイン、ハンナ・マークス 他
〈あの伝説的ミュージシャンの孫、ライリー〉
3.『悪魔はいつもそこに』(2020)
神に祈ったのに妻を喪った夫、神の名を利用して欲望を発散する牧師など、宗教を取り巻く人物たちの二世代にわたる暗い群像劇です。オールスター映画なのにどの登場人物にも感情移入しにくいクセの強い作劇が特徴的で、その中でも特にぶっ飛んでいるのがカールとサンディの夫婦。カールは何と殺人鬼で、美しいサンディをエサにしてヒッチハイカーをおびき寄せ、サンディといちゃつかせてそれを写真に撮って喜ぶヘンタイさんなんですが、サンディは嫌々どころか嬉々としてやっているという、世界一お似合いのカップル。このサンディを演じたのはエルビス・プレスリーの孫で、同じくミュージシャンのリサ・マリー・プレスリーとダニー・キーオの娘であるライリー・キーオ。サンディはマッドながら、嫌悪感を覚えるカールとは逆に数少ない感情移入しやすいキャラクターのひとりになっています。大スターの素質を感じさせますね! ライリーは昨年『War Pony(原題)』で監督デビューも果たし、高評価を受けました。今後は監督としても活躍するかも?
監督:アントニオ・カンポス
出演:トム・ホランド、ロバート・パティンソン、ビル・スカルスガルド、ライリー・キーオ、ジェイソン・クラーク、セバスチャン・スタン、ヘイリー・ベネット、エリザ・スカンレン、ミア・ワシコウスカ、ハリー・メリング
〈あのスキャンダラスな名女優の娘ダコタ〉
4.『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』(2019)
ダウン症のザックは、憧れのプロレスラーに会うために施設から脱走し、きちんとした計画もないままフロリダに向かおうとします。その中で、同じく訳ありで逃亡中の漁師タイラーと出会い、ダウン症だからと色眼鏡で見ない彼と徐々に仲良くなっていきます。そこに、施設からザックを探しに来た看護師エレノアが加わり、逃避行は全く性格の違うトリオの奇妙な旅に変わっていくのでした…。エレノアを演じているのは、『ワーキング・ガール』でゴールデングローブ賞に輝いたメラニー・グリフィスの娘、ダコタ・ジョンソン。父親は俳優ドン・ジョンソン、祖母は『鳥』のティッピ・ヘドレンです。エレノアはタイラーたちと違い育ちが良さそうなお嬢様系で、はじめはザックに対しても保護者目線で接していますが、タイラーの影響で対等な友人関係を気づいていきます。ダコタの両親は薬物や不倫のスキャンダルに事欠かなかったのですが、本作のダコタは素朴で美しい純粋さが光る演技を見せています。今後は、ソニー配給の『スパイダーマン』スピンオフ『Madame Web(原題)』でタイトルロールを務めます。
監督:タイラー・ニルソン、マイケル・シュワルツ
出演:シャイア・ラブーフ、ダコタ・ジョンソン、ザック・ゴッサーゲン、ジョン・ホークス、ブルース・ダーン、ジョン・バーンサル 他
いかがだったでしょうか。
二世俳優は本国では有名でも、日本ではそこまで認知されていない場合が多くあります。最初は「○○の息子/娘(孫)」として覚えられることになるでしょうが、いつか親の名が必要ないほどのビッグスターになってほしいですね! がんばれ二世俳優たち!
日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー 屋我 平一朗
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