業界人インタビュー

【ENDROLL】「ライターとして生きる。」ライター 伊藤万弥乃 さん ~前編~

2023-06-02更新

この業界、とにかく面白い人が多い。

そんな気づきから、映画・エンタメ業界の宝である、業界人の人と成りに焦点を当てたインタビュー企画「ENDROLL エンドロール ~業界人に聞いてみた」。
業界に新たな風を吹き込む20代から30代を中心にインタビューを行い、現在業界で働いている人はもちろんのこと、この業界を目指している人にも刺激を与えていきたいと思う!

今回は、映画・ドラマなどのコラムやニュース記事を、Real SoundBrancなどを中心に多数の媒体で執筆している、ライターの伊藤万弥乃(いとうまやの)さんに話を伺った。

前編では、伊藤さんが映画業界を目指した理由や、ライターになるまでの道のりについて伺った内容をお届けする。

★【ENDROLL】「AIには決して書けないもの」ライター 伊藤万弥乃 さん ~後編~

 仙台から、国際派ライター誕生

以前は、大手のインターネット関連企業に勤めていたという伊藤さん。一体、どのような経緯でライターになったのだろうか。

KIQ:今は仙台を拠点に活動されているんですよね?

伊藤:はい、仙台に住んでいます。出身は神奈川県なので、年末年始やゴールデンウィークの時に帰省したタイミングで、編集の方と会ったりしています。

KIQ :どういうきっかけで仙台に住むことになったんですか。

伊藤:以前勤めていた会社で、配属先が仙台になったんです。インターネット関連の会社だったんですけど、直接お宅に訪問したり、電話をしたりする営業をしていました。

KIQ :へー!そこからライターにはどういった経緯で?

伊藤:転職を検討し始めた時に、ライターの求人を探していたら偶然リアルサウンドの募集を見つけたので応募してみたんです。そうしたら、幸いにもこうして書かせて頂けることになりました。恐らく未経験だったら難しかったと思うんですけど、実は大学時代に映画の宣伝会社でインターンをしていて、そこで記事を書いた経験があったのと、趣味でブログ(Mayano‘s Movie Guide)も書いていたので、そのあたりを評価して頂けたのかなと。

KIQ :宣伝会社でインターンをされていたんですね!具体的にはどんなことをされていたんですか。

伊藤:映画を紹介する記事を書いたり、映画のイベントの手伝いに行ったり、宣伝に関するいろいろな経験をさせてもらいました。

KIQ :そのまま映画業界に進まなかったのには何か理由があったのですか。

伊藤:就職の時に映画関係の会社も受けてはいたんですけど、やっぱり難しかったんですよね…。なので、旦は別の業界で社会経験を積んでから、いつか映画業界に転職しようというのは考えていました。あとは、親にもまずはちゃんとした企業で社会経験を3年ぐらい積んでくれと言われたりもしたので(笑)

KIQ:なるほど。

伊藤:だから、3年経ったらどこにでも行ってやろうと思って!結局2年半で辞めたんですけどね(笑)

KIQ:それほど映画業界で働きたいという思いが強かったんですね。

伊藤:そうですね。あとは、自分でも営業に向いてないっていうのは正直はじめからわかっていたんですよね…。就活の面接の時にも営業は志望していなかったんですけど、なぜか営業に配属されてしまって…(汗)それで、もっと向いていることをしたいなと思ったというのもあります。

KIQ:ライターのどんなところが向いていると感じたのですか。

伊藤:インターンをするまでは全くの未経験だったんですけど、やってみたら書くことってすごく楽しいなと気づいて。それに、私はあまり話すのが得意じゃないので、書いた方がより自分の意見を伝えることができるとも思いました。

KIQ:じゃ、ブログもインターンをきっかけに始めたんですか?

伊藤:はい。社会人になってからも書き続けたいなと思って、友達にも手伝ってもらいながら1から作りました。結果的に、今はそれが自分の名刺代わりになったので、始めてみてよかったなと。

KIQ:本当に書くことがお好きなんですね。

伊藤:はい!でも、リアルサウンドで書けることが決まってからも、収入面など不安な部分はあったので、すぐには会社を辞めずに副業としてライター業を始めました。今は、フリーになってちょうど半年ぐらいですかね。

KIQ :ライター1本でやっていこう!という決定打になることが何かあったんですか?

伊藤:これ!というのはないんですけど、徐々にたくさん記事を書かせて頂けるようになったり、コラムだけじゃなくて編集やニュース記事を書く仕事もあることを知って、ライターとして稼ぐノウハウも少しずつわかってきたりしたので、一応親にも相談して決めました。

KIQ :親御さんの反応はどうでしたか?

伊藤:やりたいことをやれるんだったらいいんじゃない?って感じで、意外とあっさり了承をもらえました(笑)

韓国コンテンツを書けるライターは少ない!?

そもそも、どのようなきっかけで映画を好きになったのだろうか?そして、持ち前の積極性を活かした、伊藤さんの経験豊富な大学時代とは?

KIQ:そもそも宣伝会社でインターンをしようと思ったのはなぜだったんですか?

伊藤:インターンをする以前にNCW(ニューシネマワークショップ)の宣伝コースに通っていたので、そこを通じてインターンの求人を紹介してもらい、応募しました。

KIQ :大学生の時から、かなり映画業界に興味があったんですね。

伊藤:そうですね。いろんな方面から業界を見てみようと思って、東京国際映画祭にボランティアで参加したり、東京学生映画祭では文化庁とかいろんな企業さんに協賛や後援のお願いをしに行くという広報を担当したりしていました。

KIQ:すごい!積極的ですね。なぜそこまで映画が好きになったんですか?

伊藤:映画が好きになったのも、映画業界に興味を持ったのも高校生の時ですかね。通っていた高校が国際高校だったため、同級生に洋画が好きな子が多くて、会話についていくためによく映画を観るようになったのがきっかけです。

KIQ:へー!なぜ国際高校を志望したんですか?

伊藤:小学生の時からディズニーチャンネルをよく見ていたからか、海外の文化にすごく興味があったんです。それに、小さい頃から英語を習っていたもこともあって、英語もすごく好きだったので国際系のことを専門的に学べるところがいいなと思って。

KIQ :じゃ、大学も国際関係?

伊藤:はい、国際系の学部に進学し、ゼミでは映画の批評を学んでいました。

KIQ :留学にも行ったりしたんですか。

伊藤:実は留学はしたことないんです…。でも、春休みを利用して2カ月間、韓国でインターンをしていました。語学学校で韓国語を学びつつ、仕事もして、一人暮らしもしてという形で。仕事は映画とか全然関係なくて、語学学校の受付のような業務だったんですけど。

KIQ:素敵な経験ですね!ちなみに、行き先に韓国を選んだ理由は?

伊藤:当時、K-POPや韓国ドラマにすごくハマっていたんです。本当は英語圏に1年くらい留学してみたかったんですけど、家族に「長期の留学がしたい!」と言う勇気が出なくて(笑)なので、短期のインターンを選びました。

KIQ:じゃ、韓国語はもう日常会話レベル?

伊藤:ペラペラってほどではないんですけど、ありがたいことに今は韓国コンテンツの記事を書く機会をたくさん頂けているので、記事を書くために韓国語のサイトを読む時などに活かせてはいるかなと思います。意外と韓国コンテンツの記事を書けるライターの需要があるようなんです。

KIQ:そうなんですね。よかったら、お勧めの韓国ドラマを教えてください!

伊藤:キム・ソンホっていう俳優さんがすごく好きで、彼が出演していた「海街チャチャチャ」(Netflix配信)というドラマは2周ぐらいして、台本みたいなのも買いました(笑)とってもおすすめです!

 

後編では、ライターになって半年経った今、伊藤さんが感じていることや目指すライター像について聞いた内容をお届けする。

★【ENDROLL】「AIには決して書けないもの」ライター 伊藤万弥乃 さん ~後編~

 

【Information】


伊藤万弥乃(いとうまやの)
海外映画とドラマに憧れ、英語・韓国語・スペイン語の勉強中。
大学時代は映画批評について学ぶ。映画宣伝会社での勤務や映画祭運営を経験し、現在はライターとして活動。
シットコムや韓ドラ、ラブコメ好き。

執筆記事:https://linktr.ee/mayano
ブログ:https://ladybird99.com/

 

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