この業界、とにかく面白い人が多い。

そんな気づきから、映画・エンタメ業界の宝である、業界人の人と成りに焦点を当てたインタビュー企画「ENDROLL エンドロール～業界人に聞いてみた」。
業界の最前線で働く方にインタビューを行い、現在業界で働いている人はもちろんのこと、この業界を目指している人にも刺激を与えていきたいと思う！

 

今回は、「GYAO!」の作品コンテンツのPRを担当されている、ヤフー株式会社の坂本理砂さんに話を伺った。

坂本さんは、これまで様々な企業で広報・宣伝に携わってきた、正にその道のスペシャリスト。坂本さんのお話を伺いながら強く感じたのは、とにかく「自分自身」に素直に生きているということと、その圧倒的な行動力だ。名言続出でめちゃくちゃ人生のためになるお話を是非垣間見て欲しい。

トム・クルーズが私の人生を変えた。

学生の頃からずっと映画業界を目指してきたという坂本さん。そのきっかけとなったのは、トム・クルーズだとか！？それは一体どうゆうことですか？

KIQ：映画業界に入られたきっかけは？

坂本：トム・クルーズです！中学生の頃にトム・クルーズ主演の『ザ・エージェント』を観たんですけど、その時に自分が進路に迷っていたこともあり、信じる道を進んでいいんだ！というようなメッセージがすごく心に響いて…。それから、トム・クルーズが大好きになり、これはもう絶対にトム・クルーズに会わなきゃいけない！と思い、映画業界を目指しました。

KIQ：トム・クルーズとの出会いが運命を変えたんですね。

坂本：はい！それで、大学生時代は映画館でアルバイトをしたり、映画サークルに入ったり、東京国際映画祭でボランティアをやったりしていました。あとは最初に入社した映画宣伝会社でも学生の頃からアルバイトをさせて頂いていて。そのままご縁があって入社して、映画宣伝マンの道を歩み始めたという流れですかね。

KIQ：映画漬けの大学生活を送られていたのですね。具体的にそれぞれどのようなことをされていたのですか。

坂本：サークルでは映画を制作したり、映画館ではもぎりをやったり、映画祭のボランティアでは街でチラシを配ったり…本当にいろいろやりましたね。というのも、そもそも自分が映画制作なのか、宣伝なのか、配給なのか…どれが向いているのかがわからなかったので、いろいろやってみようと思ったんです。その結果、どれほど良い作品であっても、まず作品を知ってもらわないと観てもらえないんだ!ということに気づき、作品を広める仕事が一番楽しそうだなと思って、映画宣伝を選びました。

KIQ：本当にもう中学生の頃から、ずっと映画業界を目指して歩んで来られたんですね。

坂本：逆に、それ以外で他になりたいものが浮かばなかったんですよね。

KIQ：そこまでやりたいことが明確って素敵ですね！ちなみにトム・クルーズには会えたんですか。

坂本：会えました！学生の頃に空港で（笑）

KIQ：結構早い！仕事ではなかったんですね（笑）

坂本：はい、『バニラ・スカイ』の宣伝でペネロペ・クルスと来日した時に、成田空港まで会いに行っちゃいました（笑）しかも、「自分の名前を書いて！」って言って、サインまでもらっちゃいました♪

KIQ：え！？すごいですね！やっぱり今もトム・クルーズ熱は持ち続けているんですか。

坂本： あ…、まあ、好きです。

KIQ： 若干、冷めていますね（笑）

やりがいは、お客さんの歓声。そこに尽きる。

坂本さんが映画業界を離れて、次に転職した先はアパレル業界。そこには、波乱万丈、大変なことが待ち受けていた。しかし、それでも続けられたのは、何物にも代えがたいある喜びと感動があったから。

KIQ：念願だった映画業界に無事に就職して、数年間映画業界に務められていたかと思いますが、そこからファッションイベントを運営する広告代理店に転職されていますよね？それは、どのような経緯だったんですか。

坂本：映画会社を２社ほど経験させて頂いたので、ちょっと違う世界が見たいなと思い始めたことがきっかけですかね。とはいえ、全く異なる職種に転職するのも少しハードルが高そうだなと思い、PRで何かできることがないかを探していた時に、偶然ファッションイベントを運営する会社の求人を見つけ、割とファッションには興味があったので応募したという経緯です。

KIQ：ファッションのPRというのは、どんなことをされるのでしょうか。

坂本：開催告知のリリース（発表・公開）からやって、現地のメディアにメディアキャラバン（メディア関係者にアポイントを取り、自社の製品・サービスを紹介するために訪問する活動のこと）に行って、そこに出演するモデルさんたちが受ける取材を全部スケジューリングして、それを当日全部回して…というような仕事でした。当日もテレビ局に提供する素材の手配や、さまざまなマスコミの対応があり、もう本当に毎日必死になってやっていましたね。

KIQ：ファッションの専門知識なども必要そう…。

坂本：そうですね、繊研新聞などに、今季のトレンドのことを教えてくれるセミナーが載っているので、そういうところで情報を得たりとか、海外のファッションショーを見て、これから流行りそうなキーワードとかを作ったりしていましたね。あと、大変だったといえば、入社してすぐに地方でイベントの開催があったので、地方に行ったり、他にも海外にも行きました。開催場所が変わっても、やることはそんなに変わらないんですけど、もう移動サーカスみたいな感じで(笑)、ずっとPRをやっていました。

KIQ：移動サーカス！かなり体力が必要そうですね。

坂本：はい、ガッツがないと無理だと思います。ショーの当日とかは、真正面から話しかけてくる人もいれば、インカムからもくるし、横からも話しかけられて…、もうずっと何かなんだか訳がわからない！みたいな感じでした（笑）

KIQ：私なら混乱してしまって動けないです（笑）それだけ大変な職場なのに、続けられたのはどうしてだったんですか。

坂本：やっぱり、ショーの当日にお客さんの歓声を聞いたり、会場の熱気を感じたりすると、それまでの過程がどれほど大変だったとしても、このために頑張ってきてよかったなー！と心から思うんですよね。すごく感動するんです！本当にそこに尽きます。映画宣伝もそうだと思いますけど。

KIQ：歓声を直接聞けるというのは、嬉しいですよね。

坂本：はい！お客さんの喜んでいる姿を直接見られるのは、本当に嬉しかったですね。あと、テレビで取り上げてもらったりするのも、やっぱり嬉しかったです。

KIQ：そのようなやりがいがあって、次も外資系ブランドのアパレル会社に転職されたのでしょうか。

坂本：そうですね。アパレル会社では、実は最初はデジタルマーケティングを担当するつもりで入社したんですよね。今はもうSNSって当たり前の存在ですけど、当時はまだ私も経験したことがなかったので、チャレンジしたいと思って受けたんです。そしたら、プレス（アパレル業界のプレスとは、ブランドの商品や店舗のPRをして、ブランドのファンを作ること）が人手不足になってしまったらしく、急遽プレスを担当することになって（笑）未経験で本当に何もわからなかったので、会うスタイリストさんとか、映画時代に知り合った媒体の人とかに、プレスってどうやってやるのかとか、展示会の方法を教えてもらって、手探りで仕事を覚えていったって感じでしたね。

KIQ：次から次へとびっくりするくらい大変なエピソードが出てきますね！それでも頑張れるほどの、宣伝のやりがいや魅力って、どんなところなのですか。

坂本：やりがいは、やっぱり人を喜ばせることですかね。魅力は、いろんな人に会えるのが楽しいです！映画宣伝マン時代は、普通に学生生活を送っていたら会えないような人ともたくさん会って名刺交換とかしていたので。そういう経験ができるというのは、なんて素敵な職業なんだろうと思いましたね。

 

これまで、自分の気持ちに嘘をつかずに行動してきた坂本さん。現在も「GYAO!」のコンテンツPRという立場で業界の最前線で活躍し続けている。
後編では、坂本さんが「GYAO!」でのキャリアを通じて感じたこと、そして未来について、大いに語ってくれたことをお届けする。乞うご期待！

 

後編に続く・・・

 

【ENDROLL】 「楽な人生なんていらない。」「GYAO!」PR担当　坂本理砂さん ～後編～

 

 

【Information】

無料動画配信サービス「GYAO!」ではテレビドラマの見逃し配信、映画、ドラマ、アニメなどを配信。
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