調査レポート
エンタメエリート層の中心は30代以下?映画ファンの7タイプと性・年代、鑑賞頻度との相関【映画ファンのスタイル別分類②】
映画ファンの生態や動向を解明する調査分析レポート「KIQ REPORT」。
前回のレポート「映画ファンのタイプは何種類?」では、映画ファンを7タイプに分類しました。
2回目では、さらに踏み込んで「映画ファンの7タイプと性・年代別や映画鑑賞頻度との相関」を探っていきたいと思います。
Point☛ 年齢による差が大きく、エンタメエリート層は10~30代が中心
まず結論から報告すると、全体的には性別よりも年齢による影響が強く感じられる結果となりました。
最初に【エンタメエリート層】ですが、30代以下に多い点が大きな特徴です。男性にやや多く、男性30代以下では16~18%を占めるのに対し、40代以上では10%未満にとどまっています。
また、エンタメエリート層以上に年齢差が大きく表れたのが【高感度リア充層】です。男女ともに10代に集中し、女性10代では3割を占める結果となりました。一方、中高年層に多かったのが【洋画派実写ファン層】。年齢が上がるにつれて構成比が上昇し、60代以上では約3割に達するなど年齢との強い相関が見られました。
【こだわりマニア層】や【ゆるふわ層】は年齢差があまりなく、【こだわりマニア層】は男性20~40代、【ゆるふわ層】は女性10代を中心に幅広く分布しています。
そして、やや意外な印象を受けるのが【アニメファン層】です。“アニメ=若年層”というイメージがありますが、男女ともに、10代~50代では一定の割合を占める結果となりました。
Point☛ 映画鑑賞の決め手は《映画ファン意識+アクティブさ》
さらに、映画鑑賞頻度別では、各映画ファン層がどれくらいの割合を占めているのでしょうか。
※各層のカッコ内の%は男女15~79歳全体における構成比
■映画ヘビー層(全体の構成比:8%)
月1回以上映画鑑賞するヘビー層では、映画ファン全体の8%にすぎない【エンタメエリート層】がヘビー層の約4割に達し、圧倒的なマジョリティとなりました。その次に、【高感度リア充層】、【こだわりマニア層】、【洋画派実写ファン層】が並び、上位4層で9割を独占。注目すべきは、【高感度リア充層】でしょうか。映画ファン意識はそれほど強くありませんが、映画を観に行こうと行動に移す“アクティブさ”と“情報感度”の高さが鑑賞頻度につながっているといえそうです。
■映画ミドル層(同:19%)
ミドル層は2~3ヶ月に1本程度劇場鑑賞する熱心な鑑賞者といえますが、【高感度リア充層】と【こだわりマニア層】が22%で同率となり、【洋画派実写ファン層】が19%で続きます。【エンタメエリート層】の構成比は14%にまで下がりますが、上位4層のシェアは8割。映画ファン意識の高い人、すぐ行動に移すアクティブな人たちが大半を占めています。
■映画ライト層(同:24%)
半年に1本程度劇場鑑賞程度のライトな鑑賞者では、上位4層が占める割合は約6割。ヘビー層やミドル層では存在感の薄かった【ゆるふわ層】が18%と急増し、映画ファン意識の薄い【アニメファン層】が11%、低関心層が12%を占めて、各層のバランスが取れています。
■映画ノン層(同:48%)
年1回程度のノン層では、上位4層の合計は3割強に留まり、【低関心層】が31%でマジョリティとなりました。続いて、【ゆるふわ層】が20%、【アニメファン層】が17%となりました。
※見出しのカッコ内の%は男女15~69歳全体における構成比
次回のレポートでは、さらに切り口を変えて【各映画ファンタイプの違い】についてご紹介したいと思います。
★各タイプの特徴・概要 https://kiq-report.com/Item/321
【調査概要】
調査 時期:2021年4月9日(金)~2021年4月16日(金)
調査 手法 :インターネット調査(FastAsk利用 )
調査対象:計28545名 (15歳~60歳以上男女)
調査定義:映画ヘビーファン=月に1本以上劇場で映画鑑賞する人/映画ミドル=2~3ヶ月に1本程度劇場で映画鑑賞する人/映画ライトファン=半年に1本程度劇場で映画鑑賞する人/映画ノン=年1回程度劇場で映画鑑賞する人
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