調査レポート

ランキング┃映画ファンに影響力のあるオピニオンは?

2025-03-19更新

映画宣伝において、第三者に映画を評価してもらいその声を届けていく、いわゆる「オピニオン施策」を行うことが主流になっています。
では具体的に、映画ファンには誰のお勧めコメントが影響力を持っているのでしょうか?

今回KIQ REPORTでは、全国15歳~69歳の男女501人の映画ファン(半年に1本以上劇場で映画鑑賞する人)を対象に、「この人が勧める映画なら見たい!と思う著名人」は誰なのか、調査しました!

2位以下に大差をつけ1位に輝いたのは、映画コメンテーターのLiLiCoさんです!LiLiCoさんと言えば、TBS系列「王様のブランチ」の映画コーナーで長年にわたり映画を紹介してきた実績もあり、多くの映画ファンから信頼を得ているようです。30代以上の女性からの支持が圧倒的に高かったのも特徴的で、同性ならではの視点も期待されているのかもしれません。

2位には、北野武監督三谷幸喜監督がランクイン。自身も多くの話題作を手掛けており、ファンにとっては監督の他作品の評価も鑑賞きっかけになるのでしょう。また、両名ともレギュラーでテレビ情報番組に出演しています。日頃から様々な出来事に対する意見を聞いていることで監督自身の物事の捉え方を知ることができ、映画に対する評価も受け入れやすいのかもしれません。特に男性から支持を得ていました。

続く3位は、俳優の阿部寛さんと大泉洋さん。4・5位に挙がった俳優も含め、話題作での活躍が目立つ人物が並びます。映画ファンにとって、俳優として評価が高い人物が勧める作品は、たとえ本人が出ていなくても作品保証の一端になるのでしょう。

4位以下は、是枝裕和監督新海誠監督といった映画ファンの間でも人気のある映画監督や(※参照:映画ファンが好きな映画監督ランキング)、有村昆さん、ライムスター宇多丸さんといった、好きな映画評論家(※参照:映画ファンが好きな映画評論家・ライターランキング)がランクイン! 映画ファンにとっては、同じ映画業界で日々活躍している人の目は信用に足るようです。

今回の調査で、10-20代では、YouTuberや声優、イラストレーターなど幅広い分野から名前が挙がる一方で、まとまった票を得る人物がいないという結果になりました。近年Z世代を中心に広がる「界隈」に通じるものと考えられ、マスに影響力のある著名人はおらず、例え小さくとも、自分が属する界隈(自分と似た価値観をもつ人のコミュニティ)の中で話題になるということが、オピニオン選定、更には映画宣伝でも重要になってきそうですね。

また、KIQ REPORTが独自に分類している「ライフスタイル別映画ファン」ごとに見てみると、やはり若年層が多くを占める〈アクティブ・アニメエンジョイヤー〉でも同じ傾向がありました。

さらに、映画ファン意識が高く、情報感度も高い〈エンタメマスター〉〈オールラウンド・シネマセレクター〉で多くの人物名が挙がるのに対し、内向的な〈インドア・アニメラバー〉ではほぼ名前が挙がらないという、各タイプの傾向がわかりやすく現れる結果になりました。

★タイプ別の結果詳細★

エンタメマスター
映画ファン意識がきわめて高く、映画のみならず、エンタメ全般を幅広くカバー。

1位 北野武
2位 新垣結衣・トム・クルーズ・LiLiCo
3位 有村昆・神木隆之介・渡辺謙

エンタメ全般に関心が高いタイプなだけに、俳優、監督、声優など幅広いエンタメジャンルから人物名が挙がりました。トム・クルーズほか、タランティーノ監督、スピルバーグ監督などハリウッド勢が挙がった点からも、映画ファン意識が高さがうかがえます。

オールラウンド・シネマセレクター
映画ファンの27%を占める多数派。監督や映画賞で作品を選ぶなどのこだわりあり。

1位 三谷幸喜
2位 北野武
3位 斎藤工・LiLiCo

監督で作品を選ぶ傾向があるタイプなだけあり、トップ3以外にも大根仁監督、呉美保監督など監督名が多く挙がりました。

実写派シネマ知識人
社会時事ネタやアートに関心が高い中高年層が中心。

1位 ライムスター宇多丸

宇多丸さんの支持が高いというこのタイプならではの特徴に加え、伊集院光さん、タモリさん、映画評論家の町山智浩さんといった、映画以外にも知識や教養がある人物が挙がりました。

アクティブ・アニメエンジョイヤー
アニメを愛し、SNSを駆使する行動派。男女10-20代に集中。

特定の人物に票が集まるのではなく、かいばしら、ちいめろといったYouTuber、つきのみと、ルンルンといったVTuber、うらたぬき、村瀬歩といった声優、こがけん、ひょうろくといった芸人、など多方面のジャンルからさまざまな人物名が挙がる特徴があります。

インドア・アニメラバー
アニメへの関心が高いものの、その名の通りのインドア派。流行への感度・社交性は低い。

そもそも、影響を受けるオピニオンを挙げる人が2.3%とごく僅か。社交性が低くインドア派なこのタイプは、人の影響を受けることも少なさそうです。

リア充トレンドキャッチャー
SNSを活用し流行にも敏感だが、エンタメへの関心が薄く、映画は自宅で見る。
受動型エンタメフォロワー
エンタメ全般に関する興味・意識が低く、情報感度も高くない。

映画ファン意識の低い2タイプもあまり人物名が挙がりませんが、邦画実写を好む人多いせいか、石原さとみ、小栗旬、長澤まさみといった人気俳優が挙がりました。

【調査概要】
調査時期:2025年2月20日~27日
調査手法 :インターネット調査 ※自由回答(FastAsk利用)
調査対象:501名(全国15~69歳の男女)
調査定義:映画ファン=半年に1本以上劇場で映画鑑賞する人

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