業界人インタビュー
【ENDROLL】「エンタメ中毒ハマり症。」WEBディレクター齋藤舞さん ~前編~
この業界、とにかく面白い人が多い。
そんな気づきから、映画・エンタメ業界で働く人とその成りに焦点を当てたインタビュー企画「ENDROLL エンドロール ~業界人に聞いてみた」。
業界の最前線で働く方にインタビューを行い、現在業界で働いている人はもちろんのこと、この業界を目指している人にも刺激を与えていきたいと思う!
今回は、映画『いのちの停車場』(2021)や『アリスとテレスのまぼろし工場』(2023年9月15日公開)など、様々なエンタメコンテンツの公式WEBサイトの制作や、キャンペーンサイトの企画・運営など幅広い事業を手掛けているソルト株式会社 にてWEBディレクターとして活躍されている齋藤舞(さいとうまい)さんに話を伺った。
前編では、齋藤さんがWEBサイト制作に興味を持ったきっかけや、まだパソコンが一般家庭に普及していなかった時代に、既に独学でサイト作りをしていたという驚きのエピソードを中心にお届けする。
【ENDROLL】「大仁田厚 電流デスマッチ」WEBディレクター齋藤舞さん ~後編~
現場たたき上げ!
WEBディレクターの役割とは? また、エンタメ系に特化したWEB制作に携わるようになった経緯について聞いてみた。
KIQ:現在の主な業務は?
齋藤:WEBディレクターというポジションで、主に映画やアニメの公式サイトを作っています。具体的には営業窓口となってお客さんの意見を聞いて、サイトの構成を考えたりするところから、サイトが公開された後に運用するまでの全ての責任者のような役割です。
KIQ:実際にサイトを作るのは別の方ということでしょうか。
齋藤:はい。サイトのデザインをするのはWEBデザイナーと呼ばれる人で、デザインが確定したら、今度はコーダーと呼ばれる人がコーディングという作業を行うことで、パソコンやスマホで見たときにサイトが動いたり、クリックできるようになります。なので、私の一番重要な役割はしっかりと納期に間に合うように、作業する人たちのスケジュールを管理することですかね。
KIQ:そうなのですね。とはいえ、クライアントと実際に作業するスタッフの間に立つとなると、やはりそれなりに専門知識は必要なのではないでしょうか。
齋藤:そうですね、私もはじめは全然知識がなくてわからなかったんですけど、こういうコードだとこうなるんだ、みたいなものは現場で何年もやってきて少しずつ身に付いていったような気がします。WEBについて学べる学校とかももちろんあるんですけど、私は完全に現場たたき上げみたいな感じです(笑)
KIQ:知識より経験が重要なのですね!そもそも今の業務に携わるようになったきっかけは?
齋藤:一番初めはエンタメとは全く関係のないWEB関係の仕事をしていたんですけど、そこから今の会社の1個前のエンタメ系の会社に転職したことがきっかけです。当時、すごく好きだった「ひぐらしのなく頃に」というゲームコンテンツがアニメ化することになって、それに携わっていた前の会社が初心者でもOKで、WEB制作の求人広告を出しているのを見つけたんです。私は昔から漫画やゲームがすごく好きだったので、これはチャンスだ!と思って応募しました。
KIQ:エンタメ系に転職したいという思いがずっとあったんですか。
齋藤:それもありましたし、最初の会社では洋服の通販サイトに載せるTシャツの写真をひたすら撮って、加工するということをしていたんですけど(笑)、それは割とマニュアル通りだったのでどこか退屈に感じていた部分もあったんだと思います。なので、これを機に1から自分でサイトを作れるような仕事ができればいいなという思いもあって、転職を決めました。
全てはオタク心からー。
キャリアとしてはずっとWEB制作に携わっている齋藤さん。そもそもサイト作りに興味を持ったきっかけを聞いてみたところ、全てはオタク心からはじまっていたことが判明した…!
KIQ:サイト作りにすごく興味をお持ちだったんですね。そう思うようになったきっかけが何かあったんですか。
齋藤:一番初めに興味を持ったのは中学生の時ですかね。当時、「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載されていた「ジョジョの奇妙な冒険」にすごくハマってしまって、ハマり過ぎて誰かと話したくなったんです(笑)
KIQ:へー!
齋藤:それで、当時、誰かが作った「ジョジョ」のファンサイトがあるということを噂に聞き、そのサイトを見つけるために一生懸命いろんなところにアクセスしたりしていたんです。そうやっていろんなサイトを見ていくうちに、自分でもこういうサイトって作れるんだなということを知って、高校生の時には独学で実際に自分でサイトを作ってみたりもしましたね。
KIQ:すごいですね!「ジョジョ」のサイトは見つかったんですか?実際にそこでファンの方と交流したりもしましたか?
齋藤:はい、見つかりました!ファンサイトだけでなく、当時掲示板もあったんですけど、そこで私はこのキャラが好きとか、こういう展開になったらいいよねって勝手に物語を作ったりとかして交流していましたね。
KIQ:結構ガチなファンというか、コアな集まりだったんですね!
齋藤:すごくコアだったと思います!
KIQ:でも、当時は家にパソコンがあること自体が珍しかったのではないしょうか?
齋藤:そうですね、私が中学生の時って、クラスでパソコンを持っている人が2人くらいしかいなかったので。
KIQ:2人ですか⁉ では、めちゃくちゃ最先端ですね!
齋藤:父親の仕事の関係でたまたま家にパソコンがあったんですよね。それでこっそり父親に隠れてパソコンをいじっていたんですけど、当時はWi-Fiなんてなかったので、インターネット回線は電話の回線を使っていたんです。だから、電話代が高くなって、結局バレて怒られた記憶があります(笑)
KIQ:電話回線を使っていたとは、知らなかったです…!先ほど自分でも作ってみたと仰っていたのはブログサイトですか?
齋藤:ブログというよりかは、趣味や好きな音楽などを書いたプロフィールのようなものだった気がします。
KIQ:サイトを作るって、相当難しいのでは?
齋藤:実は、昔ってWordを使って結構簡単にホームページが作れたんですよ!
KIQ:へー!
齋藤:今考えると、昔は今みたいにブログやSNSなど自分のことを発信する場所ってなかったので、そういう場所は自分で作るしかなかったんですよね。そういった経験からWEB制作って面白いなってだんだんと思うようになって、今に至ります!
後編(9/1掲載予定)では、齋藤さんが現在ハマっているある意外なことや、長年エンタメ業界を近くで見てきた齋藤さんが感じる業界の変化について語ってくれたことをお届けする。
【ENDROLL】「大仁田厚 電流デスマッチ」WEBディレクター齋藤舞さん ~後編~
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