プロが見たこの映画
ファッションのプロが語る「2022年の歴史塗り替え映画を振り返る」
毎年1年が経過するのがあまりにも早くなっていく。そして私だけだと思うが大体10月の記憶が薄く、今年に至っては10月は存在していなかったのではないか?という疑問すら湧いた。そんなわけないのだが。
前回、番外編と称して「チェンソーマン」について愛をダダ漏れに語ってしまったが、12月ということもあり今回も番外編として2022年の歴史塗り替え映画を振り返ろうと思う。
2022年の公開映画は歴史を塗り替え過ぎたと思う。正直やり過ぎ。
いや、やり過ぎではないが、あと何十年後かに「当時、俺は私はこの映画を劇場で観たんだよ」というのが自慢できるような作品ばかりであったと思う。
まず、1月7日公開『スパイダーマン:ノーウェイ・ホーム』
レビューサイトでの評価が異常に高く、トビー・マグワイアが扮するスパイダーマンしか知らなかった私が居ても立っても居られず、スパイダーマンシリーズ全7作品を3日間かけて全視聴した上で挑んだ新年1発目の鑑賞映画だ。この時、人生初のIMAXも体験した。
これぞまさに歴史に残る大傑作であろう。トム・ホランドのスパイダーマンになってからはMCUに加入したこともあり、知らない外国人のおじ様達が何人か登場していたがそんなことは全く気にならなかった(気にした方がいい)。
とにかく、この映画をリアルタイムで劇場で鑑賞できたことを誇りに思うし、これから生まれてくる人類も、人生のどこかでスパイダーマンに触れて、この映画にたどり着いた時にきっと映画館で観たかったな、と思うだろう。劇場を後にするとき、私はそういう映画を今まさに観ることが出来たんだな、という心の満たされ具合が凄まじかった。
そして続いて、5月27日公開『トップガン マーヴェリック』
映画とは本来こうあるべきなんだと、正解のない世界である種、正解を作り上げた1作だと個人的には思う。音響であったり、スクリーンであったり、劇場内の暗さや知らない人たちとその場限りで同じ時間を共有する、そういう映画館の中だけにある”特別さ”が全てこの作品の糧になっていると感じた。
トム・クルーズが来日した際に「映画館で観るためにこの作品を作った」と何度も発していた通り、36年の時を経て、コロナ禍を乗り越えて、映画館のための映画を作り上げてくれたんだと、指の先まで響くような戦闘機の轟音の中、『トップガン マーヴェリック』を全身で感じることが出来た5月だった。
最後につい先日、12月3日に公開された『THE FIRST SLAM DUNK』
前情報がほとんどなく声優変更のニュースではSNSで大炎上し、一体どうなるんだろう…と心配していたが、最高、この一言に尽きる。個人的な意見にはなってしまうが、『THE FIRST SLAM DUNK』は観たいと望んでいたものを私に全て与えてくれた映画だった。
冷静に考えて連載が終了してから26年が経過しているというのに、消費税は3%から10%まで上がったというのに、面白い漫画は語り継がれて世代をどんどん更新していく。そして、“読む”ものとして存在していたコンテンツがフィールドを広げて、“観る”ものに形を変えて今もなお、大勢の人の心を動かしているんだと考えると、なんだか無性に泣きそうになってしまう。
もしかしたら置いているかもしれないが、小学校や中学校の図書室に「SLAM DUNK」を必須読書本として並べるべきだと思う。絶対に生きていく上で大切なものを見つけられるはずだから。
この2022年の歴史塗り替え映画を全て映画館で鑑賞することができて本当に良い1年を過ごせたし、何よりやっぱり映画を好きでいて良かったなと改めて感じることが出来た。
また、来年も歴史を塗り替えるような、圧倒的な存在感を放つ映画に出逢えるかもしれないと考えると、今からワクワクが止まらない。
映画よ、今年も1年、ありがとう。
映画ファッションマニア つみき
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