プロが見たこの映画
ファッションのプロが語る「映画ラバー必見アニメ、チェンソーマン」
「チェンソーマン」のアニメがついに10月11日より放送を開始した。
いつもは映画のファッションについて書いているが、今回は番外編ということで「チェンソーマン」と映画について語らせてほしい。
作者である藤本タツキ先生といえば大の映画好きで知られていて、読み切り作品「さよなら絵梨」は映画を題材にした話を書いているし、「チェンソーマン」の中でも映画の話が登場する。
そして、今回SNSを賑わせたのが「チェンソーマン」のオープニング映像だ。
これが様々な映画作品のオマージュになっており、放送終了直後に特定班による凄まじいスピードで解説されていく様には一種の興奮を覚えたほどだ。これが藤本タツキ先生セレクトなのか、果たして制作会社であるMAPPAのセレクトなのかは分からないが、趣味嗜好が如実に現れた作品選出であり、このセレクトも「チェンソーマン」らしさ全開ですごく良い。
どのシーンがどの映画のオマージュになっているのか、という話はTwitterやまとめサイト、はたまたYouTubeにも情報が溢れかえってるので、ここではあえて細かく全ては紹介しないでおく。
タランティーノ作品は特に多くオマージュされており、『レザボア・ドッグス』、『パルプ・フィクション』、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』といった新旧を交えたラインナップになっているのも映画ラバーとしては興奮ポイントの1つだし、「チェンソーマン」とタランティーノ作品の相乗効果は凄まじく最高の一言に尽きる…。
大作映画ばかりかと思いきや、『アタック・オブ・ザ・キラートマト』といったコアな映画のオマージュも入れてくるし、『貞子vs伽椰子』なんて邦画まできちんとオマージュしてきて、おいおい一体どこまで楽しませてくれるんだよ…と「チェンソーマン」のエンタメ精神に感服させられた。
「AKIRA」が世に出回り始めた時に大友克洋ショックなんて呼ばれていたそうだが、まさに2022年の今は藤本タツキショックと呼べるだろう。それは単純に画力だけではなく様々な理由があるけれど、その1つにまるで映画のような漫画という点があると思う。そして、まるで映画のような漫画を体現できているのは藤本タツキ先生が映画が大好きであるからなし得ているのであろう。
とにかく、映画ラバーこそ「チェンソーマン」は必読すべき漫画でありアニメである。
チェンソーマン様、最高。
映画ファッションマニア つみき
「チェンソーマン」
毎週火曜24:00よりテレビ東京他にてTVアニメ放送中!
コミックス1~12巻発売中/第二部「少年ジャンプ+」にて連載中
原作:藤本タツキ
制作:MAPPA
(C)藤本タツキ/集英社・MAPPA
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