調査レポート
映画ファンはテレビを観ている?どう観てる?
世間では特に若年層の「テレビ離れ」が言われていますが、映画宣伝において未だ「テレビ」というマスメディアを切り離すことは難しく、日々CM放送やテレビ露出を意識したパブリシティ活動が行われています。
実際、映画ファンは普段からテレビ番組を観ているのでしょうか?
KIQ REPORTでは、全国の15歳以上の男女775名の映画ファン(半年に1本以上劇場で映画鑑賞をする人)を対象に、普段のテレビ番組の視聴状況に関するインターネット調査を実施しました。
最新のテレビ視聴状況を見てみましょう。
「情報・ワイドショー」を観ている10代は50%
まずは、普段観ているテレビ番組のジャンルについて聞いてみました。全体的にテレビ視聴習慣がある人が多いようで、「映画」と「ニュース・報道」は全体の約90%が観ていると回答しました。
「映画」のテレビ放送は他ジャンルと比べると少ないですが、映画ファンはテレビ放送もチェックしているようです。また、「ニュース・報道」は全体的に視聴者が多いものの、若年層(10~20代)は視聴者が減る傾向がありました。
「ドキュメンタリー」「情報・ワイドショー」「趣味・教育」では、その傾向がより顕著で、「情報・ワイドショー」を観ている10代は50%にとどまっています。
一方で「音楽」「アニメ・特撮」番組は高齢層になるほど視聴傾向が下がっています。
映画ファンは他のエンタメコンテンツへの感度も高い傾向があるため、全般的にテレビ番組の視聴習慣もある中、「情報・ワイドショー」番組の10代の視聴習慣が50%という結果が出ました。映画宣伝において、イベント開催時の情報番組への露出は重視される傾向にありますが、若年層に訴求したい作品、イベントにおいてはより有効なアプロ―チ法もありそうです。近年、インターネットメディアの動画取材も増えてきました。その動画をYouTubeで観ている若者の方が多いかもしれませんね。
「映画」「ドラマ」「アニメ」番組は録画視聴が多い傾向
続いて、テレビ番組の視聴方法についても聞きました。
「ニュース・報道」「情報・ワイドショー」「スポーツ」といった“生もの”を扱う番組はリアルタイム視聴が大半ですが、「映画」「ドラマ」「アニメ・特撮」といったコンテンツ番組は録画視聴する人が多い傾向があるようです。
録画視聴が増えると、CMがスキップされる確率も上がるため、CM放送枠の価値が大きく変わってきそうです。「テレビ“離れ”」と切り離してしまう前に、「テレビの“視聴方法の変化”」に柔軟に対応し、その時代にあったメディアの活用法を見出していくことが宣伝でも重要ですね。
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【調査概要】
調査時期:2022年1月4日(火)~2022年1月11日(火)
調査手法 :インターネット調査(FastAsk利用 )
調査対象:計775名 (15歳以上 男女)
調査定義:映画ヘビーファン=月に1本以上劇場で映画鑑賞する人/映画ミドル=2~3ヶ月に1本程度劇場で映画鑑賞する人/映画ライトファン=半年に1本程度劇場で映画鑑賞する人/映画ノン=年1回程度劇場で映画鑑賞する人
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