プロが見たこの映画
『映画 えんとつ町のプペル』宣伝担当が語る「プペルが行事になる予感」
昨年2020年12月25日に公開した『映画 えんとつ町のプペル』は、興行収入24億円の大ヒットを記録しました。その映画がハロウィン限定で、劇場で再上映されるというので、また宣伝を担当させていただいています。
連絡をいただいた時、「了解しました、いいですね」と軽く受けたのですが、よく考えてみたら「本当にそんなことできるのだろうか?」と疑問に思い始めたのが本音でした。なぜなら、公開してから1年も経っていない映画が再上映するなんて、過去に例がなかったからです。どの映画でも、劇場の次はブルーレイなどパッケージの発売、というのが決まった順番なのだからなんで?と思うのも当然のこと。しかも、東京都内1劇場とかいうわけではなく、全国36劇場での再上映です。そしてさらに驚くのは、再上映直後の11月3日には、ブルーレイも発売されるという。
普通に考えると、これは「揉める案件」だと思います。
なぜなら公開終わったばかりで、さらに翌週にブルーレイが発売される状況で誰が映画館に行くのだろう?一回みた人もブルーレイが発売されるなら、2回目は家で見るのが通常の流れではないだろうか?作品のバリューを厳しく吟味するのが映画業界、さすがに力技でなんとかなるはずもありません。やっとコロナも落ち着き出し、新作がどんどん公開されている状況で、何故再上映できることになったのだろうか?
映画館は、何に勝算を感じたのだろうか?
振り返ってみれば『映画 えんとつ町のプペル』は、2020年に日本で公開した全作品の中で、第9位の興収をあげています。邦画も洋画もアニメーションも、公開した全作品の中で9位です。テレビ放送をしていたわけでもない絵本が原作のプペルが、ドラえもんやTENETに並んでベスト10に入っているのです。改めて考えると凄い結果を残したんだなーと実感してます。
さらに海外に目を向ければ、プペルは、20以上の映画祭へノミネートしています。これがどれだけ凄いのか?お伝えしたいのですが、海外担当に聞いてみても、いろいろ検索してみても、比較できる作品すらでてこないので、うまく凄さを伝えられないのですが、あんまり経験できる状況ではないのは間違いないと思います。少なくとも、自分はこう言う作品を知りません。凄いですよね。
映画公開時は緻密な宣伝展開を仕掛けてきた西野さんですが、さすがに再上映や海外展開になるとコンテンツが一人歩きし始めて、西野さんの手を離れていっているようにも思えましたが、周りを見渡せばミュージカルから歌舞伎まで、プペルは形を変え展開していて、まだまだ話題は尽きておりません。
プペルは上映終了したコンテンツではなく、いまだに生き続けているコンテンツなのです。
そんなこともあって、いつのまにか映画業界の中でも「プペルはお客さんを呼べるコンテンツ」と思ってもらえる作品に育っていたのだと思います。これは期待に答えないとまずいですね、しっかり宣伝していきたいと思います。
最後に、何故このタイミングで再上映なの?という事を映画をご覧になってない方にご説明すると、「プペルはハロウィンの夜に現れたゴミ人間」だからなのです。去年公開されたのは12/25のクリスマスだったのですが、実はプペルにはハロウィンがぴったり合うのです。日本にも定着してきた、ハロウィンを映画を見て楽しむのも悪くないと思います。ハロウィンだからみたい、そしてハロウィンのタイミングしか見れない『映画 えんとつ町のプペル』を是非劇場でお楽しみください。
来年のハロウィンも公開する?
それは今年のお客さんの入り次第で、判断されるのだと思います。
でも、奇跡が近づいている気がします。一応来年の10月も仕事の予定は開けておきたいと思います。
Happy Halloween! 映画 えんとつ町のプペル 宣伝担当
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② フライングから始まるポジティブ思考
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④ 宣伝プロモーションは一方通行なのか?
★【アーカイブ動画】大ヒットの鍵を握る13のキーワードを直接聞いてみた
①生配信番組ノーカット版映像
②生配信番組見どころ凝縮ダイジェスト版映像
③アフタートーク【前編】映像
④アフタートーク【後編】映像
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