調査レポート

影響力のあるオピニオンは?

2023-12-28更新

第三者に映画を観てもらい、感想や評価を発信してもらうことは、映画宣伝において重要な施策のひとつ。マスコミや映画ライター・評論家にメディアを通じて、作品紹介をしてもらうのはもちろんのこと、SNSなど個人メディアの台頭によって、著名人やインフルエンサーに映画を観てもらいSNSでの発信を増やしていく、俗にオピニオン施策と呼ばれるこの施策は効果的だと思われています。

KIQ REPORTでは、全国15歳以上の男女809名の映画ファン(半年に1本以上劇場で映画鑑賞をする人)を対象に、オピニオンに関する調査を実施。最新のオピニオンの影響力を探っています。

前回はオピニオン施策の影響について分析してみましたが、今回は、誰の声が影響力があるのか、傾向をみていきたいと思います。

オピニオン施策の肝は、トライブマーケティング!

 

今回KIQ REPORTでは、映画選びに影響力がありそうな著名人48名をピックアップし、「この人がお勧めした映画は観たくなるか」聞きました。

前回の記事では、メディアの多角化によってオピニオンの影響範囲は狭まったのでは?と仮説を立てましたが、それでも依然として認知度と影響度は比例しているようです。

でも、下記のグラフをご覧ください。

認知者(その人物を知っている人)に限定して影響度を見てみると、下方にいたインフルエンサーや映画コメンテーターの影響度もグッと上がり、マス寄りの有名人と遜色ない位置まで上がっています。すなわち、そのオピニオンを知っている人にとって、そのオピニオンの意見はとても影響度合いがあることがわかります。

また、トップ10に限って特徴を見てみると、タレントのようなメディアでマルチに活躍する人物より、各界で芸を極めている人物が上位に入るという点が浮かび上がります。今の時代、メディアでの声が大きい人物以上に、ある種専門性を持っている(持っていると思われている)人たちへの信用が高まり、影響度が上がっている様子が伺えます。

人の意見を聞いて行動に移すとき、「誰が言っていたか」という人物と、「何を言っていたか」という中身、2つの要因の影響を受けます。現在日本では、「推し活」もブームからもはや定着した文化となりつつありますが、この傾向を加味すると、「オススメを聞いて興味を持ったから見に行く」という従来の行動パターンと同じくらい、「この人がオススメしているから見に行く」という推し活の一環として映画を観に行く人もいるのではないでしょうか。「中身」以上に「人」に影響を受けて行動する昨今、オピニオンコメントにおいても「推し」は大きなポイントになりそうです。

 

【調査概要】
調査時期:2020年11月22日(水)〜2023年11月29日(水)
調査手法:インターネット調査(FastAsk)
調査対象:計809名 (15歳~60歳以上男女)

※本調査に関するフルレポートおよびコンサルタントもご提供可能です。ご希望の方はこちらまでご連絡ください。

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