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データアナリストが語る「映画興行にも“パレートの法則”はあてはまる?」/(precog社:関総一郎)

2020-01-06更新

precog社 関総一郎(データ・アナリスト)

みなさんは、「パレートの法則」というフレーズを聞いたことがあるでしょうか? 

80:20の法則とも呼ばれ、一部の要素が大きな影響を与える事象を表す用語です。イタリアの経済学者が、さまざまな統計資料から導き出した まことしやかな“あるある”みたいなものです。

ビジネスの世界でもよく使われており、「顧客の2割が売上の8割を担っている」「上位20%の商品が市場売上の80%を占める」などの説明に当てられることが多いです。

ちょっと前置きが長くなりましたが、第1回目のコラムは、映画興行にもパレートの法則が当てはまるのか、について検証します。

映画製作者連盟の発表によると、2018年は1192本の映画が公開され、興行収入の合計は約2225億円でした。これに「パレートの法則」をそっくり当てはめてみると、上位240作品が1780億円を稼いでいるはずです。さっそく検証してみましょう!

■興収10億以上
作品数  54作品(上位4.5%)
興収合計 1,590億円(年間興収の85%)
■興収5億以上
作品数  96作品(上位8%)
興収合計 1,884億(年間興収の85%)
ちなみに、上位10%(119作品)の興収合計は1970億円となり、なんと年間興収の89%に達します! シネコンの登場によって、作品格差が広がったとよく言われます。なんとなく予想していた結論ではありましたが、数値にしてみると結構インパクトがありませんか?

 

結論→ 映画興行は上位1割の作品が、売上の9割を占めている

※集計対象は2017年11月~2018年12月公開作。弊社調べ
※「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」は2018年11月公開作だが、映画製作者連盟に従い、集計対象外

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