調査レポート

「ファミリー映画=子供向け」じゃない!?ファミリー映画が求められているものとは?

2021-08-19更新

映画業界ではターゲットの指標として、“ファミリー映画”という言葉がよく用いられます。しかしひとえに「ファミリー映画」といっても、どんな映画なのか人それぞれでイメージも違いそう。

そこで今回、映画ファンの生態や動向を解明する調査分析レポート「KIQ REPORT」では、【ファミリー映画について】インターネット調査を実施。対象は全国の15歳以上の男女801名の半年に1本以上劇場で映画鑑賞をする”映画ファン”です。前回のレポートでは、「ファミリー映画と聞いて思い浮かべる映画」からファミリー映画のイメージを紹介しました。今週は、ファミリー映画に求められる要素について考察してきます!

 

Point☛ ファミリー映画は、“分かりやすくて誰でも楽しめる”ことが重要

調査ではファミリー映画に何を求めるのかついて、子どもがいる人といない人それぞれに質問しました。 結果は子供の有無に関わらず“ストーリーの分かりやすさ”“世代を問わず誰もが楽しめる”の2項目が50%以上を獲得し、その他の項目を大きく上回りました。ファミリー映画というと“子ども向け”という印象がありますが、わかりやすさはもちろんのこと、子供だけでなく“大人も一緒に楽しめること”が重視されています。

【編集部メモ】ファミリーを狙ってのプロモーションを仕掛ける場合、どうしても子供に向けてのコミュニケーションに注力してしまいがちですが、そうすると大人は“子供向け”だと思い、子供がいる人以外は避けてしまう恐れがあります。

また一概に子供と言っても未就学児、小学生低学年、小学生高学年、中学生以上と思考は異なりますし、自分より年下の子向けだなと思われると避けてられてしまう恐れもあるので、より明確なターゲッティングと、緻密なコミュニケーション戦略が必要となります。

 

そのほかの項目では、“過激なシーンがないこと”道徳的内容”が約30%を占めました。ファミリー映画は前述の通り、老若男女すなわち子どももターゲットとなるため、教育的な要素が含まれることもありますが、“分かりやすさ”楽しさに比べると重視する人は少ないようです。つまり、ファミリー映画で大前提となるのは“楽しさ”であり、“教育的な要素”はオプションといえるかもしれません。

また、アニメ映画でよく使われるに注目している人は約10%にとどまりました。作品を宣伝する上では効果的な要素となりますが、作品選びの際にはあまり重要視されてないようです。

【編集部メモ】“吹き替えタレント”に関しては、作品選びの際にはそこまで重視されていないことがわかりましたが、実は鑑賞者が作品に対するイメージを構成するあたり、一役買っている要素もあるかと思います。テレビCMでタレントを起用するのと同じ意味合いですね。またニュースとしてのメディア露出(パブリシティ)での効果や、賛否含めてSNSでの口コミ形成にもつながるケースも多いので、鑑賞者に対してアプローチする上ではより“潜在的”な効果が強いと思われます。

次回の記事では、「映画 ドラえもんシリーズ」『天気の子』など近年の公開作から、ファミリー映画を楽しむ年齢層を分析します!

 

 

【関連リンク:ファミリー映画徹底調査!】
★今夏公開作品で、ファミリー映画と認識されているのは・・・!?https://kiq-report.com/Item/338
★あなたが思い浮かべるファミリー映画は? https://kiq-report.com/Item/341
★ファミリー映画の対象年齢って?https://kiq-report.com/Item/347

【調査概要】
調査時期:2021年6月17日(木)~2021年6月22日(火)
調査手法 :インターネット調査(FastAsk利用 )
調査対象:計801名 (20歳~59歳 男女)
調査定義:映画ヘビーファン=月に1本以上劇場で映画鑑賞する人/映画ミドル=2~3ヶ月に1本程度劇場で映画鑑賞する人/映画ライトファン=半年に1本程度劇場で映画鑑賞する人/映画ノン=年1回程度劇場で映画鑑賞する人

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