調査レポート

イメージと対象年齢から導き出す<究極のファミリー映画>とは!?

2021-08-26更新

前回のレポートでは、「ストーリーの分かりやすさ」などファミリー映画に求められているものをご紹介しましたが、今回は引き続き、全国の15歳以上の男女801名の映画ファン(半年に1本以上劇場で映画鑑賞)に対してのアンケート結果をもとに、ファミリー映画を深掘りしていきます。今回の分析テーマは、「ファミリー映画を楽しむ年齢層」についてです。

 

Point “小学校低学年向け”のキャラクターの強い作品がファミリー映画の認識に

まずは、編集部が選んだ近年公開の11作品に対し、映画ファンに、“ファミリー映画だと思う作品”を選択してもらいました。結果は映画 ドラえもん』と『ミニオンズ』が約50%を獲得し、上位をわけあいました。続く3位には劇場版 それいけ!アンパンマンシリーズ』が入り、ドラえもんをはじめとする魅力的なキャラクターを擁した作品が全体的に票を集めました。

また、同じ映画を対象に“どの年代が楽しめる作品か”という設問に対しては、映画 ドラえもん』を筆頭に上位作品は“小学校低学年が楽しめると思う”の回答が多い結果となりました。小学校低学年くらいだと親子で鑑賞するケースが多く、そうした状況を反映しているといえるでしょう。ファミリー映画では“大人も楽しめる”ことが重視されると前回記事でお伝えしましたが、軸足はあくまで子ども側にあることがわかりました。

一方、天気の子』『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』はファミリー映画というイメージは希薄で、いずれも17%にとどまりました。両作品ともに幅広い層で話題となった大ヒット作ですが、“中学・高校生”がメインターゲットと評価されており、家族で見に行くよりも子ども同士で見に行く“ティーン向けアニメ映画”の括りで捉えられているようです。

【編集部メモ】ファミリー映画で重要視される「子どもを軸足に置きながら、大人も楽しめる」というのは、なかなか難しいですね。 “子どもしか楽しめない作品”に見えると、大人は自分の鑑賞意欲度が上がらずファミリー映画の選択肢から外してしまいます。一方で“中高生や大人がメインで楽しむ作品”に見えると、大人は子供に見せたがりません。

そう考えると、魅力的なキャラクターで“小学校低学年向け”に見えながらも、大人も納得できる“ストーリー”や“映像美”なども保証される作品が誰もが期待するファミリー映画の形と言えます。脚本家に直木賞受賞作家の辻村深月を迎えるなど、大人の心も掴む『映画 ドラえもんシリーズ』は<究極のファミリー映画>と言えるかもしれません。

 

【関連リンク:ファミリー映画徹底調査!
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【調査概要】
調査時期:2021年6月17日(木)~2021年6月22日(火)
調査手法 :インターネット調査(FastAsk利用 )
調査対象:計801名 (20歳~59歳 男女)
調査定義:映画ヘビーファン=月に1本以上劇場で映画鑑賞する人/映画ミドル=2~3ヶ月に1本程度劇場で映画鑑賞する人/映画ライトファン=半年に1本程度劇場で映画鑑賞する人/映画ノン=年1回程度劇場で映画鑑賞する人

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