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【KITT RADIO#20】 チームが一丸になるには?オリジナル作品だって熱い!

2024-06-06更新

マーケティング目線で世の中を見ると、見えるものが変わってくる!

映画の宣伝プロデューサーが日々考えていることをあれこれ雑談す
「KITT RADIO|マーケティングあれこれ雑談」

出演:木村徳永さん(KICCORIT)、ターニャ(KIQ REPORT編集部)

 <#20のキーワード>
・“同情”が一丸を生み出す秘訣!?
・『十一人の賊軍』一報出しに感じた熱
・オリジナル作品だからこそ生み出せる熱量がある

 

気になるキーワードがあったら下記をチェック!

【Spotify】

番組では宣伝プロデューサーに聞きたいことなど、リスナーの皆様からの質問も募集中!
その他、ご意見・ご感想はこちらまでお寄せください。

 

YouTubeやテキストでご覧になりたい方は下記よりどうぞ。

【YouTube】

【Text】(文字起こし)

ターニャ
木村さん、今日はですね、映画の宣伝をやられてる宣伝プロデューサーの方からいくつか質問をいただいておりまして。木村さんにぜひお聞きしたいということなのでそこからご質問させていただければと思うんですけど。

木  村
はい、お願いします。

ターニャ
はい。一つ目がですね、木村さんよくお話でも宣伝には本当にたくさんの人が関わってらっしゃってるっていうことをお話されてると思うんですけど、実際そのチームをまとめていく、一丸にしていくっていうところは難しいなというふうに思うんですが、木村さんは実際どうやられてるかっていうところをまずお伺いできるといいなというふうに思います。

木  村
なるほど、なるほど。

ターニャ
どうですか?

木  村
どうなんすかね、チームを一丸にする方法。

ターニャ
はい。たくさんいるとやっぱいろんな方がいると思うんですが。

木  村
ターニャはどうですか、どう思います?

ターニャ
ターニャに聞きますか(笑) ターニャはまだ若手っていうところもありますけど、でもなんですかね。とにかく真摯に、全ての人に向き合うことを意識するっていうのが大事なのかなとは思って。

木  村
大事です

ターニャ
はい。

木  村
じゃあ自分がやる場合は、そういう気をつけてやる。じゃあターニャが、一丸となる側だとした場合、いや、この人だったらついてってもいいわって思う人はどういう存在なのかって話ですよ。

ターニャ
なるほどですね!

木  村
そう、真摯に正しくやってる人がいたとしたら、正しくやってるからついてくわ、ってなるかどうかですよ。

ターニャ
はい、はい、はい。そうですね、真摯だけだとどうなんだろう。でもやっぱり本当に自分以上にこの人考えてるなとか、うんなんかすごい頑張ってるから助けたいって、多分サポートしてくれてる人たちは助けるとか、何か物をくれてるから、助けたいって思えるかっていうのは、何か大事かも知れないと思いました。

木  村
いいこと言いますねー。

ターニャ
やった!笑

木  村
いいこと言いますね。まさにそこじゃないですか。
やっぱり人の心が動くポイントって、そこだと思うんですよね。だって映画を当てたいって思ってたとしても、皆さん結局サラリーマンの職業としてやってるわけだから、もちろん上手くいかせたいっていうのは本心から思ってたとしても、それがうまくいかなかったときに自分の財産が無くなっちゃって、生きていけないっていう、そういう状況でやってるわけじゃないじゃないすか。

ターニャ
そうですね、うん。

木  村
でも、感覚としてはそこまで本気になってもらいたいわけですよね。一丸にするってことは、だとしたら、映画を当てようっていう気持ちを一つにするってことは、誰かがもう本当に必死で頑張っている、よしこんなに頑張ってるんだったら、なんか自分も一肌脱ごうっていう気持ちにさせるるのが大事ですよね。

ターニャ
うん。

木  村
そう、だって淡々と、いくら誠実に作品に向き合って真面目にやってる人だったとしても、皆さん何やってくれるんですか?って、お待ちしてますってことだけを言ってたとしたら、なんだろうな、なんか冷蔵庫開けてあり物のおかずでちゃちゃっと作ったおかず持ってくる感じしません。

ターニャ
そうですね。

木  村
でも本気でめちゃくちゃ頑張ってるっていうのが見えたときには、冷蔵庫開けて、いや、こんなもんじゃちょっとだめだから、特別な何か仕入れて、ステーキでも焼いていくかみたいな気持ちになるじゃないですか。

ターニャ
はい、はい、はい、そうですね。

木  村
それはやっぱり自分の気持ちの表れだから、やっぱり自分の気持ちを仕事にドンとぶつけてほしいって思うんだとしたら、まず自分がもう必死にどれだけ時間を使って、どれだけ考えて、どんだけ想いがあんのかっていうのをやっぱり暑苦しく語ってほしいし、何を助けてほしいかっていうところがやっぱりポイントだと思うので。

人間の感情移入の流れとしてはまず理解をすることが大事じゃないですか。相手の理解。理解をしなきゃ始まらないから、まず理解してもらうことをきちんと理論立てて、きちんと説明をする。理解をしてもらったらその次に共感が生まれて、気持ちが一つになるわけじゃないすか。

ターニャ
はい。

木  村
そのもう1個次のステップへ行くには、やっぱり同情してもらう。そこまでいく、いやあもうターニャがこんなやってるんだったら私もやんなくちゃ、協力させてくださいっていうところまで、やっぱそれって同情っていうか助けたい気持ちまで、仕事を変えた関係性までいくには、その気持ちを動かすところが大事だと思うんですよね。

ターニャ
うん。

木  村
だからやっぱりそういう必死な姿を正論だけではなくて、燃える芯の部分、やっぱり僕ら人間だから、胸を打たれる部分ってどこにあるのかって言ったら、やっぱりその人の人生に触れるところを見たときにちょっと心動くじゃないすか。

ターニャ
そうですね。

木  村
そう、だからそういうエピソードを僕はいっぱい喋ったりしますけどね。仕事の話ももちろんするし、自分がどうしてこの作品にこんなに熱を入れてんのかだったりとか、これもうちょっと手前のところに行くと、自分のスイッチをどうやって入れるかっていうところがまずあるじゃないですか。そんな製作委員会の人たちに、いきなりそんなの自分の人生かけて熱弁なんて絶対ないです。

ターニャ
そうですね、はい。

木  村
まずは自分が作品を背負わなきゃいけないし、作品を作ってる人たちの思いも背負わなきゃいけないわけで、その気持ちになるのがまず、一苦労だと思うんですよ。

ターニャ
うん。

木  村
そう、まず作ってる人が何で作りたいと思ったのかっていうその人の気持ちを100%理解した上で、だから僕も同じ状況を経てきますよね。

理解をして共感をして、同情して、自分で作品を背負って、自分にしかできないことをやろうっていうところまで作品と監督と向き合って、そこまで気持ちが行き着いたところから、製作委員会とかの会議をしていくので、何かを作ってやってるっていうよりも、そういうスイッチを着火しないといけないっていうか、それが何か一丸にする方法なんじゃないすかね。

ターニャ
なるほど、なるほど。

木  村
どうなんだろうね、もっとスマートにいけるのかな?

ターニャ
いやでも、いや、その熱量という話もよくありますけど、やっぱそんな簡単に心は動かないし、仕事は仕事って人も全然いる中で、やっぱりそういう心っていうか、以前感情移入ってお話もあったと思うんですけど、そこが乗ってこないと一丸っていうところはなかなか生まれてこないんだろうなっていうのは、改めて今日今お話聞いてては思いました。

木  村
そうだよね、やっぱね、ポイントはね、同情だと思うんですよね。そこの気持ちまでいかなかったら、何かギャーギャー熱く語ってるだけの人って、うっとうしくない?

ターニャ
そうですね、入ってこないんですよね。。

木  村
もう面倒くせぇな、お前が好きなのはわかったよ、お前が撮ってるわけじゃねぇじゃん、みたいな気持ちにさせちゃう感じわかります?(笑)

ターニャ
わかりますよ、知らねーよみたいな感じになっちゃうから、やっぱり。

木  村
紙一重で自分で言ってて怖いっすよ(笑)

ターニャ
本当に難しい(笑) そうですね、確かに確かに紙一重ですね!

木  村
そう。だからもう自分たちのことを考えて、もう語っててもしょうがないから。まーそこですかね。

ターニャ
そこに気持ちが乗ってくると本当すごいパワーが生まれるってことですよね。

木  村
そう思います。

ターニャ
うん、ありがとうございます。

木  村
なんか正しい正しくないっていうことだけじゃないってことかもしれないですね。正しい宣伝はしてることが、みんなで一丸あるっていうことではない。

ターニャ
うーん、確かに確かに、そうですね、はい、ありがとうございます。

あともう一ついただいてまして、前回SNS普及前後で宣伝がどう変わりましたかっていうところの中で、アニメ映画について、あのヒットの理由みたいなお話いただいたと思うんですけど、逆にオリジナル作品のファンがいない作品っていうところは、やっぱりなかなかファン層がいなくて、そこを盛り上げていくってなかなか難しいのかなというふうに思うんですけど、オリジナル作品の宣伝って木村さんがどう考えて、やってらっしゃいますか。

木  村
今の話にも繋がりますが、やっぱり熱量を届けるってことだと思うんですよね。

ターニャ
うん。

木  村
でもオリジナル作品は、熱がないから、どうやってるんですかっていうことが、質問だと思うんですけれども。

ターニャ
そうですね。

木  村
でもね、必ず着火できる熱の大元っていうのはどっかにあるはずなんですよ。

ターニャ
はい、はい、はい。

木  村
企画の中にあるかもしれないし、撮影中のエピソードかもしれないし、ストーリーの中かもしれないし、または、試写会をやったお客さんの熱かもしれないわけですよ。でもこれもやっぱり、こういう何かロジックがあって、ここからこうやればいいんですよとはならないわけですよね。作品によって熱がある場所が違うから。

ターニャ
はい、そうですね。

木  村
本当ね、あの今日の出来事で言うと、めちゃくちゃ熱を感じた記事に接触したんですけど。

ターニャ
なんですか?

木  村
『十一人の賊軍』っていう作品が東映さんで、今作ってます的な「一報出し」って呼ばれている、やります宣言みたいながパブリシティが出てたんですよ。

ターニャ
はい、はい、はい。

木  村
めちゃくちゃ熱感じたんですよ。『十一人の賊軍』なんて僕内容を知らないですよ、ターニャも知らないと思うんですよ。

ターニャ
そうですね。

木  村
でも、もう僕の中では見ようって決めてるわけですよ。何でかっていうと、もう着火しちゃったから。

ターニャ
すごい、なるほど。

木  村
そう、どんな熱量があったかっていうと、昔、1960年代に笠原和生さんっていう有名な脚本家が書いたプロットがあって、それを今の時代に作るっていう話なんですけど、それだけだと熱意を感じないじゃないすか。

ターニャ
うん、そうですね、それだけだと。

木  村
そのテーマが「勝てば官軍、負ければ賊軍」っていう言葉があって、勝つことだけが正義なのかっていうテーマをプロットに込めて書いたんですって笠原さんが。それを当時の東映撮影所の所長に見せたところ、結末が気に入らなくてボツにされちゃったの。それでもう笠原さんはもう激怒して、350枚にしたためたそのプロットをその場で破り捨てて、作んねーって言って、お蔵入りになった作品があるんですって。

ターニャ
へえー、なるほど。

木  村
それを今の時代に作るっていう熱量のある記事だったわけですよ。だから破り捨てた350枚のプロットがなんで今映画化できんのか、そこはちょっとよくわかんないんですけど、やっぱりなんかね、この時代まで語り継がれるものすごい熱い熱量があったんだろうなっていう気もするし。

ターニャ
いやー、そうですね、確かに。

木  村
なんかそういう何か1個の熱量が届けば、オリジナルだろうがなんだろうが、人は反応すると思うんですよね。だってもう予告編も見てないし、内容も全然わかんないんだけど、そんな思いの熱いものがあるのかと思うだけでやっぱ人は見ようって決めるわけじゃん。

ターニャ
確かに。

木  村
そう、だからオリジナルだから弱いとか、そういうことでは全然ないんじゃないかなと思いますけどね。逆にオリジナルじゃなきゃ無い熱量みたいのあると思うし。そう、だってシリーズものになっててもう既に熱量があったとしても、一番最初の第一番目の放送はもうゼロからスタートしてるわけじゃないですか。
じゃーなんで今、今の熱量に育っていったのかっていうところがやっぱり同じようにあるわけで、どんな作品でも0ポイントがどっかにあったっていうことだという風に思いますよね。

ターニャ
ありがとうございます。では本日はここまでとさせていただければと思います。そしてKITTラジオではリスナーの皆様からのご質問を募集中です。概要欄に記載のメールアドレスに日々の生活に役立てたい、こんな話を聞きたいなどぜひお送りください。ありがとうございました。

木  村
ありがとうございます。

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