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WEBパブリシストが語る「昔からコナンを観ている人ほど嬉しい 劇場版最新作『ハロウィンの花嫁』」

2022-04-21更新

 

今年もコナン映画の季節がやってきた。昔はゴールデンウィーク映画のお決まりという程度だったのに、今では日本映画の中でも毎年安定した興行収入を叩き出すメガコンテンツに成長したのだから、感慨深い。やはり20作目『純黒の悪夢』の大ヒットが一つの転機だった。昨年の『緋色の弾丸』は1年の公開延期やコロナ禍ということでその前の2作品ほどのヒットとはならなかったが、それでも76億円の大ヒットを記録した。

近年爆発的なヒットを記録することで、ごく最近コナンのファンになった人も多いだろう。一方でずっと昔からコナンを好きな人もいる。昔からのファンに向けるのか、それとも新しく入ってきた人に向けるのか。近年のコナン映画もそこは特に気にしているように思えて、近年の映画は特に派手な描写が多くなってきたのは純粋にエンタメ作品として、コナンの存在ぐらいは知っている、という人でも楽しめるようにしているからだろう。

そういう意味では本作はどちらかというと昔から作品を知っている人向けの作品ではあるが、そこに「安室透」という近年爆発的に人気を伸ばしたキャラを入れることで新規のファンも入ってきやすいようにしているあたりはさすがだ。これは昨年の『緋色の弾丸』がかなりコナンファン向けの作品だったことも影響しているだろう。

 

 

本作は特に昔からコナンを観ているファンにとっては特に嬉しい映画だったと思う。本作で描かれている佐藤・高木の恋模様は相当前から描かれている。お互いが鈍感で中々恋仲が進まないカップルが多いコナンユニバースの中において、唯一順調に愛を育んでいる2人は、いい感じのリアルさとロマンスがあって良い。それに佐藤・高木は元々アニメだけに登場したモブキャラで、当初は名前すらなかったキャラクターである。それが漫画にも逆輸入され、遂には映画で2人の恋仲に焦点を当てるようにまでなって・・・。

安室透は相変わらず安室透である。本作のビジュアルでも首輪が描かれているが、あれは本作の謎を解く重要アイテム。コナンなので当然危険なものなのだが、そんな状況においても優雅な安室さんは、ある意味ギャグであり、個人的にはツボだったのでそこは是非観て欲しい。(それでも最後には美味しいところを持っていく)

 

劇場版コナンは静野弘文が長年監督を務めてきたが、ここ数年は立川譲(『ゼロの執行人』)、永岡智佳(『紺青の拳』『緋色の弾丸』)、そして今年は満仲勧と3人の監督が指揮を執っているが、今年は特に色んな挑戦をしたという印象

その最たるものがオープニングだ。毎年オープニングは作品を象徴するド派手なCG映像が使われるが、本作にはそれがない。代わりに冒頭の作品紹介を例年のお決まりのパターンから変更し、テーマであるハロウィンと、舞台となる渋谷を写し出す演出に。これには驚いたが、非常に面白い挑戦だったと思う。

個人的に嬉しかったのはコナンを代表する“ある挿入歌”が15年ぶりに劇場でかかった事だろうか。映画のクライマックスなどにはこの曲が欠かせない、コナン映画を代表する楽曲だが、近年は登場の機会に恵まれなかった。この曲がかかった瞬間に鳥肌が立ったぐらいである。これは是非とも劇場で聞いてほしい。

また、コナン映画は毎年豪華なゲスト声優を迎えるが、今年は白石麻衣。近年のゲスト声優は外国語を話すことが求められることが多く、白石も本作ではロシア語に挑戦している。家族を殺され、その復讐に燃える女性という役どころだ。個人的には歴代のゲスト声優の中でもトップクラスに良かったと思う。特にクライマックスのコナンとのやり取りは思わず泣きそうになるほどに、胸を打たれる。

 

安室さん人気などで最近コナンに入った人を楽しませつつ、昔からのファンへのサービスも欠かさない。とても見応えのある作品になっていたので、コナン君たちのド派手な活躍を是非観て欲しい。それにしてもコナン世界の日本、治安悪いなぁ・・・。

 

WEBパブリシスト 大西D

 

 

劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』
大ヒット公開中
監督:満仲勧
キャスト:高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也ほか
配給:東宝

 

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(C)2022 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

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