プロが見たこの映画

【ジジイの時事エンタメ斬り!vol.34】 天高く、秋と言えばこれ。NEW

2024-12-04更新

秋はオートバイの季節ですね。(あ、もう冬か)

私は少し乗りますが、バイクは、あれは多分、何かありますね。
特に膝の間にタンクがあって、クラッチのついてるやつ。なんかわかりませんが、体内の快楽物質の分泌を感じます。
だって、両手両足全て何らかの役割がつきまとっていて、特に変速という行為は左足(変速ペダル)と左手(クラッチ)・右手(アクセル)の連動作業で、コーナリングともなると、それに右足(後ブレーキ)と、さらに右手(前ブレーキ)は追加の役割を担って、おまけにウィンカー点けてハンドルまで切っちゃう。スピードに比例してタイミングを微妙に変えてこの動作を行うことを考えると、これは哲学的というまでに複雑で難しいじゃないですか。

これを考えないでこなすのがあたりまえの正解で、気持ちいいわけです。
最初は全然うまくできない。バイクも、そのへんにある掃除機とかと一緒で機械でしかない。でもそのうち神経が通ってくる。バイクが自分の筋肉になってきて、思考のスピードでバイクの挙動が変化するようになる。ニュータイプですな。
バイクがそれ自体では立っていられないというのも重要な要素で、自分とバイクが揃って、はじめて完成された一個の“超生命体”なわけです。

この合体状態で走る。
これが実に愉しい。これ以上、人は機械に近づけないでしょう。補聴器にも勝ちます。掃除機なんか、またがってみてください。辛いだけだと思います。
だから、「バイクに自動運転あったらいいのに」なんていう人はいない。
そこが面白くて乗ってるわけですから。 

SMAPの元メンバーでオートレーサーに転身した森且行の28年の軌跡を描く人生ドキュメンタリー『オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版』で最も印象的なシーンは、落車で大けがを負った森選手が幾度の手術と過酷なリハビリの末、2年ぶりに自分のバイクと“合体”するシーンですね。
本人はまだ足が不自由なのに、跨ったら最後、アクセルを煽って、エンジンの鼓動を感じながら、おもむろに鋭いダッシュを決めてみせます。爆音、満面の笑み。体は不完全でも合体すれば怖いものなし。この高揚感がバイク乗りにはたまらない。

すいません、ちょっと興奮して書いてしまいました。
映画はもっと、人生や仲間や家族の話なので、バイク乗らない方も全然OKですし、
芸能界を引退しオートレーサーという生き方を選んだ森且行の“心の物語“にどうにも熱いものがこみ上げてくる作品なので、お勧めします。

たんす屋(共感シアタースタッフ)

 


『オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版』
公開中

★宣伝担当のコラムはこちら!
宣伝担当が語る「これはオートレースの映画ではない、過去を想い、今の自分に向き合う、そういう映画です」

 

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