プロが見たこの映画

【ジジイの時事エンタメ斬り!vol.35】 発見

2024-12-27更新

そろそろ正月ですね。
今年は正月休みも長いので、皆さん、ゆっくり過ごされたらいかがでしょうか?
(ゆっくりできない人はすいません。) 

この時期なんで、ちょっと日本ぽいの話をしたいんですが、大和言葉ってありますよね?
ちょっと雅(みやび)な響きで、和歌の言葉?とか思っている人もいるかもしれないですが、これはいわゆる訓読みのことで、我々の身の周りに普通にある言葉です。ちょっと柔らかい語感の言葉は特に昔からある言葉かもです。

この大和言葉の源流は遠く縄文時代まで遡ります。日本人の言語体系は気の遠くなるほど昔から基本一緒です。ただ、古くは日本語は一音節で一つの言葉で意味があったそうです。「あ」「わ」は私、我々。その昔日本に来た中国人が現地の人が盛んに「わ」「わ」と言ってるのをみて、その意味は解らないけど「わ」の人たちだ、ということで「倭の国」になったのではないか?と言われたりしますね。
「な」はあなたですね。「か」は彼とか彼女とか、彼方とか、ちょっと見えない向こうを指し示す言葉だそうです。神様も、きっとその延長線上の言葉ですね。
言葉という言葉もそもそもは「ことのは」で、「は」とは葉はもちろん、刃や端、先端とか出口、境界を示す言葉でした。

来年1月公開の話題作、菅田将暉主演の東北ロケ作品「サンセット・サンライズ」の中のセリフで「け」という言葉が出てきますが、これは東北では食えということで、「く」だと食う、「こ」だと食おう、みたいな感じだそうです。これは方言だと思われていますが、一音節ということは、実は相当古い大和言葉なんじゃないでしょうか?

明治時代に著名な国学者の柳田國男は日本全国のカタツムリの方言(呼び名)を調べたところ、カタツムリの方言は以下のように京都を中心とした同心円状に分布しているという事実を発見しました。新しい言葉は都会から広がっていくのですね。
一番新しい言葉は近畿地方にあってデデムシ。中部地方・中国地方などはマイマイ。ちょっと離れた関東・四国はカタツムリ。さらに遠方の東北地方・九州はツブリ。僻地である東北地方の北部・九州の西部はナメクジ、これが最も古いらしいです。

「ということは、東北にある「け」は九州にもあるはずだ。」
そう思って調べたら、やっぱりありました。
熊本では、「くぅ」食べる、「け」食べろ、食べな、「こ」食べよう。
同じです。
もちろん熊本っぽい方言で
食べる=たぶる、食べる=たぶんね、食べよう=たぶんばい
というのもあるんですが、「く」「け」「こ」は健在でした。
発見です!

ま、だからどうしたということでもないんですが、熊本の方は、この遠く離れた東北のお話を、わが事のように愉しめるのではないかと思われますので、近くに熊本出身の方がいらっしゃいましたら、ぜひ映画をオススメしてみてください。

共感シアターも2025年は新たな「発見」の年にしたいと思います。
本年も多くの方にお世話になりました。ありがとうございました。
良いお年を。

たんす屋(共感シアタースタッフ)

 

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