調査レポート
映画鑑賞料金の値上げの影響は・・・?
エネルギー価格の高騰や円安による仕入れコストの上昇などにより、今年に入ってから各映画館(シネコン)では、映画鑑賞料金の値上げが相次いでいます。長年1800円だった一般料金も、いまでは2000円がスタンダードになってきました。
物価高騰が日常生活にも影響を及ぼす中、映画鑑賞料金の改定は映画ファンにどの程度影響を与えるのでしょうか?
KIQ REPORTでは、全国15歳以上の男女10,146名の映画ファン(半年に1本以上劇場で映画鑑賞をする人)にアンケートを実施。映画鑑賞料金改定について調査しました。
映画ファンの37%が、値上げを理由に劇場鑑賞頻度が減ると回答
まずは、映画鑑賞料金に対する意識を調べてみました。
映画館(シネコン)各社では、日にちや時間帯によってリーズナブルに映画鑑賞できる料金設定をしていますが、映画ファンはどれくらい意識しているのでしょう。
「映画を観るときは、鑑賞料金が安い日や時間をなるべく選ぶ」と回答したのは、映画ファンの52%で、女性の方がやや多い傾向がありました。
女性では、26%の人が明確に鑑賞料金を意識しており、鑑賞頻度の高いヘビー層(月に1本以上劇場で映画鑑賞する人)では、31%の人が該当する結果となりました。
半数以上の映画ファンが、料金を意識して映画鑑賞しているとなると、料金改定の影響が懸念されます。そこで、ずばり、料金改定によって劇場鑑賞頻度に変化があるのか聞いてみました。
「映画鑑賞料金が値上がったので、今後映画館に行く回数は減ると思う」と回答したのは、映画ファンの37%。こちらでもやや女性に多く、女性の方がお金にシビアな様子が伺えます。映画ファンの中心である10~40代への影響が大きく、鑑賞頻度別に見ても、ヘビー層では21%が明確に減ると回答しました。
物価高騰は食費や光熱費など日常生活にも大きな影響を与えており、その状況下でこれまた値上げされた映画館に足を運ぶのは躊躇する映画ファンもいるかもしれません。
しかしその一方で、プレミアム・ラージ・フォーマット(PLF)上映が充実した劇場が増えたり、今年4月には “全席プレミアムシート”の「109シネマズプレミアム新宿」がオープンするなど、これまで以上に劇場での体験価値が高まっているのも事実です。
劇場でしか体験できない付加価値により、新たな劇場鑑賞の形が見えてきそうです。
【調査概要】
調査時期:2023年7月20日〜2023年7月27日
調査対象:計10,146名 (15歳~69歳の男女)
調査手法 :インターネット調査(FastAsk利用)
調査定義:映画ヘビーファン=月に1本以上劇場で映画鑑賞する人/映画ミドル=2~3ヶ月に1本程度劇場で映画鑑賞する人/映画ライトファン=半年に1本程度劇場で映画鑑賞する人
※本調査に関するフルレポートおよびコンサルタントもご提供可能です。ご希望の方はこちらまでご連絡ください。
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