業界人インタビュー
【ENDROLL】「映画館と人をつなぐ役割を」 PRプランナー 髙 未佳さん ~後編~
この業界、とにかく面白い人が多い。
そんな気付きからKIQ REPORTが新たに立ち上げた、映画・エンタメ業界の宝である、業界人の人と成りに焦点を当てたインタビュー企画「ENDROLL エンドロール~業界人に聞いてみた」。
本企画では、特に20代から30代の、業界に新たな風を吹き込み、映画業界最前線で活躍している方々に話を伺い、現状だけではなく未来の業界の姿を模索していき、現在業界で働く人はもちろん、この業界を目指している人、エンタメ関連やマーケティング関連の業界で働く人にも刺激を与えていきたいと思っている。
今回は、前回に引き続き、株式会社フラッグでPRプランナーをされている髙 未佳(こう みか)さんへのインタビュー内容をお届けする。
後編では、仕事についての姿勢や今後の映画業界について伺った。
★【ENDROLL】 「映画館の空間、そのものが好きー。」 PRプランナー 髙 未佳さん ~前編~
宣伝の魅力は世間の反応を直接知れること
大変なことも多いイメージのあるPRプランナー。どんなところに映画宣伝の魅力があるのだろうか。これまで仕事を続けられてきたモチベーションは…?
KIQ: 念願の映画宣伝のお仕事は楽しいですか?
髙 : 自分が好きなコンテンツを宣伝する時は、それを宣伝している自分を客観的に見てうれしく思います! 仕事では、PRプランナーとして、WEB媒体に交渉して、映画のニュースやインタビューなどを掲載してもらったりするんですけど、出た記事に対しておもしろかったとか、映画を観ようと思ったというSNSでのコメントやポジティブな反響を目の当たりにすると、映画宣伝をしていてよかったなと思えてうれしいですね。
KIQ: 逆に、日々の業務の中で大変だなとか、辛いなと感じることもありますよね?
髙 : 学生の頃と違ってパソコン作業が圧倒的に増えたので、視力の低下と肩こりですかね(笑)
KIQ: そこ!(笑) 仕事で不満を感じることとかはないんですか?
髙 : そうですねー、配給会社と媒体の間で調整に入る役割なのでとくに双方の露出イメージで大きく方向性に乖離がある場合、希望を汲み取りながら慎重に調整をしていく過程は普段よりも緊張感が凄いです(笑) ただ、大変なものほどやっと記事が出たときの達成感が大きいので頑張れます!
KIQ: 素晴らしいですね。
髙 : 最近もすごくスケジュールがタイトで調整が大変な企画があったんですけど、結果的にSNSの反響が大きくて、それまでの大変さも吹っ飛びました! 元々、どうにかなる!というポジティブ思考なのもあるのかもしれないですが(笑)
KIQ: 素敵です!いまのお仕事もとても楽しんでいらっしゃいますが、今後挑戦してみたいことはありますか。
髙 : WEB媒体で作品を取り上げてもらうだけではなく、さらに広くお客様に届けられるように、ソーシャルメディアを連動させた大きな企画をやってみたいです。いまもニュースネタや企画を考えるときは、ソーシャルメディアでの広がりが期待できるものを考えるようにしているんです。
KIQ: ソーシャルメディアもそれぞれ特徴的で、何が正解か難しいですよね。髙さん的にいま一番注目しているソーシャルメディアは何ですか。
髙 : 普段から、通勤時や寝る前にどういうものが流行っているのか定期的にいろいろチェックしているんですけど、映画含めコンテンツが広がるきっかけはやっぱりTwitterが一番多いのかなと思います。最近だと、テレビドラマ「silent」(フジテレビ)とか、初回からトレンド入りが続いたりすごく話題になっていましたよね。
映画館好きを増やすのが宣伝マンの使命
KIQ: 今後の映画業界に対して、もっとこうなったらいいなと思うことはありますか。
髙 : 映画館で映画を観る人が増えてほしいですね。周りを見ても劇場で観るか、配信で観るかがよりはっきり分かれてきて、昔より映画館で観る良さが薄れてきているのかなと感じています。だけど、やっぱり家やスマホでは味わえない魅力が、映画館にはたくさんあるので。情報が溢れている世の中でどういう情報を流したら映画館に足を運んでくれるのかを考えて、映画館と人をつなぐ役割をこれからも果たしていきたいです。
KIQ: 頼もしいです!
髙 : (照)やっぱり映画館って家とは全然違うなと思って。この間、実家に帰った時に、映画好きの両親から『トップガン マーヴェリック』を何度も観に行ったと聞いて、やっぱり映画館っていいよねって話をしました。映画館で映画を観る良さをもっと多くの人に知ってもらいたいですね。
KIQ: トップガンの驚愕的なヒットは、業界人にとってはうれしいニュースでしたね。人々が完全に映画離れしたわけではないのだと希望を持てました。映画館好きを増やしていくには、やはり髙さんのように小さい頃から映画館に行く機会があったかが大きく影響する気がします。
髙 : そうですね。小学生の時に、『ポケモン』や『ゴジラ』を観ていた時から、映画館の良さをじわじわと感じていたのだと思います。特典が貰えたりしたのも嬉しかったです。
KIQ: 未来の映画人口は3、4歳から育ていかないとダメですね!(笑)
髙 : 英才教育的な(笑)
★【ENDROLL】 「映画館の空間、そのものが好きー。」 PRプランナー 髙 未佳さん ~前編~
【Information】
株式会社フラッグ
フラッグは、デジタルマーケティングの総合プロデュースを担うデジタルエージェンシー。オンラインPRやソーシャルメディアマーケティングを手がけるデジタルプロモーション事業のほか、映像制作、ライブ配信、Web制作、VRやARといったインタラクティブコンテンツの制作を手がけるクリエイティブソリューション事業を展開。
エージェンシー機能とプロダクション機能を兼ね備えているのが特徴で、デジタルプロモーション事業部は単館系からハリウッド超大作まで幅広い映画・エンタメコンテンツの宣伝を中心に、一般企業のプロモーションも幅広く行う。2020年からは自社で買付〜配給〜宣伝プロデュースする事業も展開中。これまで8本の公開実績があり、直近では10月28日(金)には、初の日仏国際共同製作・配給作品となる『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』の公開も控えるなど、事業領域を拡大。また、映画の制作・宣伝を学べる映画学校「ニューシネマワークショップ(NCW)」も運営。
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