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【KITT RADIO|マーケティングあれこれ雑談 #1】映画宣伝ってなに?

2023-12-08更新

マーケティング目線で世の中を見ると、見えるものが変わってくる!

このたび、
映画の宣伝プロデューサーが日々考えていることをあれこれ雑談するPodcast番組
「KITT RADIO|マーケティングあれこれ雑談」
を始めました!

語り手は、KICCORITの木村徳永さん。
記念すべき第1回目の放送「#1」では、木村さんに「映画宣伝って何?」というのを聞いてみました!

映画をヒットさせるために人々の心理や行動の分析が欠かせないという木村さんは、日常生活の中で色々なことを考え、人間観察し、妄想しているそうです。日々の人間観察で思うことは?

あれこれ雑談を、是非お楽しみください!

【PodCast】

 

番組では宣伝プロデューサーに聞きたいことなど、リスナーの皆様からの質問も募集中!
その他、ご意見・ご感想はこちらまでお寄せください。

 

YouTubeやテキストでご覧になりたい方は下記よりどうぞ。

【YouTube】

【Text】(文字起こし)

この番組は、映画の宣伝プロデューサーが日々考えていることをあれこれ話す番組です。マーケティング目線で世の中を見ると見えるものが変わってくる、ということで、キコリの木村さんをお招きしております。

ターニャ 
なんか映画の宣伝ってイメージが湧かないところもあって、「何やってるんだろう」っていうのがすごく気になりますので、映画の宣伝について教えてもらえますか? 

木  村 
職業の説明をするのって難しいんですけど、ザクッと言うと、映画を見てどういう人が見てくれるのかなとか、どういう宣伝をしたら見たくなるのかなっていうのを考えて、ポスター作ったり予告作ったり、イベントをやったりしながら、認知を上げて、お客さんに1人でも多く映画を見てもらうっていうのをゴールにやってる仕事ですね。

ターニャ
映画ってどうやってヒットさせてるんですか。 

木  村
そうですね。必ずヒットさせられるかっていうと、そんなことはないのですが、そもそもヒットって何かっていうところも、基準が難しいところがあるんですよね。
ヒットさせるために何をやってるかというと、作品を認知させて、興味を持ってもらって、意欲を作り上げるっていう3段階になるんですけど、映画の宣伝ってそんなに簡単じゃないなって思っていて、もっと実際は複雑なんですよね。

どういう気持ちの時に映画を観たくなるのか?どういう気分で映画を見に行ってるのかっていうのを考えると人それぞれ気分によって違っていて、いろんなパターンがあると思ってます。

一つは「この監督好き」とか、「このキャストが好き」、「この映画が見たい」っていう、具体的に見たい映画が決まっているパターン。

また、別のパターンとしては「そうだ、今週末、映画に行こう」と、見る映画は決まってないけど映画を見るっていうことが先に決まってから、何を見るのか決まるパターン。このパターンは、まずどこで見るか?場所が決まって、その映画館でやってる作品の中から、選ぶことが多いですよね。選ぶ時間も短い。

あとは、1人で行くパターンもあれば、誰かと一緒に行くパターンもあって、一緒に行く人が好きそうな作品、「これ誘っても大丈夫そうかな」みたいな、そういう決め方もあるし。
さらには、大ヒットしてたり、話題になっているから見ようとか、そういう環境で決めるパターン。見るつもりなかったんだけど、なんかこんなに100億超えてるからちょっと見とかなきゃみたいな、決まり方もあると思います。

他には、感動した泣いたなど話題になってると、「本当に泣けんの?」と確認のためにいくパターンだったりとか。ホラー映画とかも「どれだけ怖いのかな?」なみたいな。そういう欲求で見に行くってこともあると思うんですよね。

だからいろんな見たい理由っていうのがあるので、どういう気分の人にどうやってリーチさせていくのかっていうことがとっても大事なので、なかなか認知させて、興味を持ってもらって、意欲を作るっていうその3段階にうまくはめていくの難しいのが映画の宣伝だなと思いながら、いつもやってます。

ターニャ 
なるほどですね。 

木  村 
なんか人ってすごい複雑じゃないですか。なんか好きも嫌いのうちっていうか、嫌いって感情も、「知らない」っていう感情に近かったりとか。
感情の境目って人によって違うので、やみくもに好きになってもらうプロモーションをすればいいのかっていうとそうでもない。ホラー映画なんか怖いっていうのが売りだから、「そんな怖くないですよ、気軽に来てください」って宣伝したら意味ないじゃないですか。なので怖くて怖くて嫌われるように、怖さをアピールしていくっていうことも必要になってくると思います。
だから好かれるだけじゃなく、時には嫌われるっていうことも必要だし、どんな気分の人にどういうアプローチをしていくのかっていうことを考えていくっていうのが大切だなと思います。

「なんで人は映画を見に行くのか」っていう根本の部分を考えていくと、やっぱり“驚きと感動”を求めて映画館に行ってるような気がしてます。なので、そういう部分をしっかりと届けるのが、映画の宣伝の仕事なのかなと思ってやってます。

ターニャ
すごい難しい仕事だなと、改めて思います。 

木  村
難しいっていうか、面白いですよね。やりようがたくさんあるので。

ターニャ  
確かにそうですね。 

木  村
この仕事の大切な部分としては、自分がどういう気持ちでその映画見たくなったのかっていうのをきちんと分析することが大事だと思います。それができるようになったら、誰でも宣伝プロデューサーできますよ。
人が何を考えて映画を見に行くのかっていうのが宣伝の入口なので、そんな難しい仕事じゃないですよね。でも、道筋がすごくたくさんあるから、なるべく多くの人が見てくれる方法論にたどり着かないと、大ヒットには至らない。

ターニャ 
どれだけ妄想を膨らまして、ターゲットのことを考えるってことですね。
宣伝プロデューサー面白い仕事ですね。
これからもこういう感じで宣伝プロデューサーである木村さんが日々どんなことを考えてるのかっていうことを雑談ししていけたらと思いますが、よろしいですか? 

木  村
もちろんです。映画宣伝講座みたいな、そんな真面目な感じじゃなくて、日々考えていることがみなさんの考えるヒントになったら嬉しいなって思ってます。
「自分って何でこれ買ったんだろう」とか、「自分が見に行くって決めた映画、何でこれ見に行ったんだろう」とか、これ絶対見たい!って思ってたのに見逃して、配信で絶対見ようって思ってたのに、結果配信でも見ない作品っていっぱいあるんですよね。
それが何でそんなことになっちゃったのかなっていうのを一生懸命考えて、宣伝に生かせたらなみたいなことをかんがえてるのですが、これって勉強というよりかは、日常にヒントになることがたくさん散らばってるので、そういったことをうまく整理してお話できればという感じですかね。

ターニャ
なるほど。すごいずっと脳みそが回ってる状態ですよね。

木  村 
考えるのが、好きなんでずっと考えてますね。電車に乗ってても周りの人を観察しています。

ターニャ  
驚きと感動が大事というお話をされてましたが、「人の心を動かす」というのはどうやってやられているんですか。

木  村
それめちゃくちゃ難しいんですけど、最後は意欲を上げなきゃいけないんですが、意欲って何かっていうと作品に対する期待ですよね。その期待をどうやって作るか、どうやって上げるか?言葉の選び方とか、伝え方とか、そういったところにこだわってやってます。

ターニャ  
なるほど、ありがとうございます。じゃ、次回はぜひその「期待感を煽る」っていうところについてお話をお伺いさせていただければと思います。

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