プロが見たこの映画

【ジジイの時事エンタメ斬り!vol.22】 秋に酔う

2023-11-10更新

秋真っ只中ですね。

先日、北陸の方に行きまして、ある漁港で撮影したんですが、まさに風光明媚、秋色をした山々とエメラルドに輝く海の織り成す世界に息をのみっぱなしといいますか、「ここでロード・オブ・ザ・リングを撮ればいいのに。。」と思ったくらいで、心のデトックス効果抜群、爽快でした。

心配なのは仕事=撮影です。

漁船に乗って撮影しなければならないのですが、私はご勘弁、船酔いします。しかもすぐに。
その日は悪いことに波が高く、恐れをなした私はなんとかお願いして、カメラマンとデザイナーとアシスタントを乗せて、自分は堤防から見守ります。船と堤防は数メートルしか離れてませんから、声を出していろいろ話をして調整していましたが、どうもモデルのスタントで乗っていた方の顔色が優れません。(酔ったな。。)
デザイナーもそのうち「やばい、酔ったわ」などと言い始める始末。青ざめてます。

 「乗り物酔い」は、船酔いから、車酔い、飛行機酔い、宇宙酔いから地震酔いなんてのもあります。(地震酔いは地震の後、いつまでも揺れてる感じがするってやつです、ありますよね?)
船酔いは他の乗り物酔いに比べて、強いですよね。「酔ったな」と思ってからどうにもならなくなるまでが短い。

歴史を紐解くと、遠く古代ギリシア時代、医者の元祖ヒポクラテスは船上での吐き気など症状について記しています。ところが船酔いがクローズアップされるのは近世になってからで、蒸気船の普及に伴い急に問題視されるようになります。実はその前の帆船では帆が横揺れを抑え、船を安定させる役割を果たしていたのであんまり酔わないらしいです。

次からは帆船で撮影しようかと思います(笑)

エンタテインメントの世界でも最近、めっちゃ酔ってしまう映像のアクション映画があります。大体面白い映画なんで、作るなとは言えないのですが、観る前に表記をしてほしいくらいで、売店で酔い止めの飴とか売っててほしいですね。もちろん中身で酔わせていただけるのは大歓迎。

さて、漁港での撮影は無事終了しました。私は堤防の安全な位置からいろいろ撮影に口出ししてたんですが、ずっと撮影している船を集中して見ていたので、気が付いたらワタシ、堤防でしっかり酔ってました。

たんす屋(共感シアタースタッフ)

 

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