プロが見たこの映画

【ジジイの時事エンタメ斬り!vol.17】 「英知を結集する ~F1最終章」

2023-06-15更新

突然、F1(エフワン)の話とかされるとちょっといやですよね?
F1といっても「女性20代~」とかそういうマーケティングの話じゃなくて、クルマの話です。
80~90年代のF1ブームの時代ならまだしも、今なぜ?この「脱酸素」「エコ」が叫ばれる現代にあんなグワングワンうるさい、馬鹿みたいなスピードのレースカーの話なんてするのか?
私もしばらくぶりにF1に戻ってきた出戻りファンなんですが、実は気付いちゃったんでそれをお伝えしたい。
今、この時代だからこそ注目すべきF1に変貌していることをー。

なんと、F1エンジンは現代最高のエコ・エンジンだったんです。
(そんなことわかってら!というファンの方すいません)
エンジンといっても現代のF1はハイブリッドで通常のターボエンジンの他、ブレーキを踏むたびに発電して電力を蓄えますし、エンジンから発する熱も電力に変換し、動力として使います。
(よくわからないんですが、つまり徹底的にエネルギ―を拾い集めるんです)
その結果1000馬力を超えるパワーを出しながら、「熱効率」は58%以上ということで、普通の乗用車が30%くらいという事から考えると圧倒的に効率がいいわけです。

「熱効率」30%というのは、ガソリンの燃焼エネルギーの30%が動力、残りは大気中に熱と二酸化炭素になって放出されるということです。なんか嫌ですよね。
ところが、僕らが通常お世話になっている火力発電はどのくらいかといいますと38%くらい、トヨタのプリウスは40%です。つまりどういうことかというと、火力発電がメインの日本では生活するだけで炭素を出さざるを得ないし、テレビはそういうこと言いませんが、EV(電気自動車)に乗ったとしても、実はそこまでエコじゃないんです。
ヨーロッパは原発があるから事情が違います。脱原発を謳うドイツもフランスの原発からクリーンエネルギーを買える。だから国際会議でも「脱炭素」と言いやすい。一方、日本は焦って太陽光パネルを山野に巡らせて自然破壊や災害、最終処理の問題などを生み出している有様。
エコを志すならプリウスに乗ったほうがいい。
いや、それよりもこの異常性能を持ったF1エンジンを市販に応用したほうがいいんじゃないか。
V10エンジン+ターボ+回生ブレーキ+熱交換機+バッテリー。
実はこんな複雑なパワーユニットを作れるメーカーはそんなにはありません。ベンツ、ルノー、フェラーリ、そして日本のホンダ、なんと4社しかF1に出ていない。そしてホンダはこの技術のトップエリートたちの中で昨年チャンピオンを獲っている。

あと10年やそこらでエンジンで戦うF1はなくなってしまうかもしれません。
このF1最終章というべき時代、「脱炭素」という世界的な命題に、滅びゆくのを分かっていながら「英知を結集」して挑んでいる自動車メーカーがあるというのは本当に素晴らしいことだと思いますし、その中にホンダがいるのは日本人として誇らしい気持ちになります。

「英知を結集する」。ぜひ共感シアターでも真似してみたいものです。簡単なようでいて、これはチーム全員が同じ方向を向いてないとなかなかできませんよね。皆で知恵を絞れば、今まで見逃していたものをパワーとして使えるかもしれません。
ホンダも今の成功を手に入れるまで辛酸をなめまくりました。「ホンダはだめなんじゃないか?」「本田宗一郎が死んで二流メーカーに堕ちた」など心無い声もあった。他ならぬ私もそのように思ってました。
だから私は罪滅ぼしの意味もあって、今ホンダのクルマに乗っているんですが、
たまにディーラーに行くと、そこのお兄ちゃんをつかまえて必要以上にF1への想いを語って煙たがれています(笑)。

たんす屋(共感シアタースタッフ)

 

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