プロが見たこの映画

ファッションのプロが語る「『モテキ』から生きる力みたいなものを得る」

2024-01-31更新

ふと突然たまらなく観たくなる映画がある。きっと皆さんにもあると思う、定期的に見返す映画

私はこれに該当する映画やドラマがいくつかあって、『蛇にピアス』、『ターミネーター2』、『テラスハウス』『最高の離婚』などがある。ジャンルのバラつきが恐ろしいが、今日は定期的に見返す映画『モテキ』について書こうと思う。

(本当のことを言うと『PERFECT DAYS』について書こうとしていたのだが、先日Twitter(今はXですね)で猛烈に批判しているnoteをみかけた。
『PERFECT DAYS』でオールタイムベストを更新した私にとっては心苦しいものではあったが、なるほど言ってることは理解できるし、なんなら共感する部分もあり、自分の中で作品の価値がブレ始めてしまったので、見送らせていただきます…)

『モテキ』といえば、サブカルチャー界隈に一度でも足を突っ込んだことがある人ならば観たことがあるのではないだろうか?

森山未來演じる幸世のめくるめくモテキの話なのだが(少々下世話なので一緒に観る相手は選んだ方が良いと思う)私はとにかく麻生久美子が演じる、るみ子が好きだ。

るみ子はちょっと拗らせた綺麗なOLなのだが、劇中であることに玉砕し、朝から牛丼チェーン店で牛丼をかきこむ、というシーンがある。
このシーンがたまらなく好きだ。るみ子が好きというか、このシーンが大好きなのだ。

私はよくすき家で高菜明太マヨ牛丼を食べるのだが、いつもこのシーンを思い出して食べている。悲しみを打ち消すようにるみ子がかきこんだ牛丼を思い出しては、私も高菜明太マヨ牛丼をかきこむのだ。そうすると、なんだか明日もまた、生きていく力みたいなものが、ふつふつと湧き出てくる。

2024年は開始早々、悲しいニュースばかりなので『モテキ』のるみ子の牛丼シーンを見て、生きる力みたいなものをぜひ得ていただけたらと思う。
それでは、本年もよろしくお願いいたします。

 

映画ファッションマニア つみき

 


『モテキ』(2011)
監督:大根仁
出演:森山未來、長澤まさみ、麻生久美子、仲里依紗、真木よう子
(C)2011映画「モテキ」製作委員会

 

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