今週公開する作品をピックアップし、過去の関連作品の成績データを踏まえてヒットを予測する、“データで週末ヒット予報”。今回はこちら！

怪物　2023年6月2日全国公開

監督・編集：是枝裕和
脚本：坂元裕二
出演：安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太　ほか
配給：東宝、ギャガ

『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールを獲得した是枝裕和監督が、『花束みたいな恋をした』など今最も注目されている脚本家の一人である坂元裕二と初タッグを組んだ本作。さらに、音楽は坂本龍一が担当するという奇跡のコラボレーションが実現。「怪物」探しの果てに、私たちは何を見るのか。「怪物」と何なのか…。心揺さぶる結末が待ち受ける、圧巻のヒューマンドラマです。

怪物　関連作品の興収は？

本作は、第76回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品され、みごと脚本賞とクィア・パルム賞を獲得しました。

脚本を手掛けたのは坂元裕二さんです。坂元さんは「カルテット」（2017年/TBS系）や「大豆田とわ子と三人の元夫」（2021年／カンテレ・フジテレビ系）など、近年次々と話題になったテレビドラマを手掛ける、今最も注目されている脚本家の一人。坂本さんならではの独特な世界観や名ゼリフに魅了され、坂本さんの脚本で鑑賞意欲が上がる方も多いようです。

意外にも、映画作品はあまり多くなく、2010年以降では『花束みたいな恋をした』のみですが、興収38.1億円の大ヒットを記録し、世間でも話題になっていたことからも映画作品にも人気がある様子が伺えます。

続いて、今やカンヌ常連となった是枝裕和監督の過去の成績（2010年以降）をみてみましょう。

第66回カンヌ国際映画祭にて審査員賞を受賞した『そして父になる』は興収32億円を記録し、第71回カンヌ国際映画祭にてパルム・ドールを獲得した『万引き家族』は興収45.6億円を記録していることからも、やはり賞を獲得するとより一層世間の注目度が高まり、大ヒットへと繋がるようです。

KIQ REPORTでは、過去に「海外映画祭の受賞結果がどれだけ鑑賞意欲を高めるか」を調査したところ、カンヌ国際映画祭は米国アカデミー賞に続き、2番目に鑑賞意欲が高まる映画祭であることがわかりました。（映画祭・映画賞の受賞は鑑賞意欲を上げる？【海外編】）
本作は、公開直前という最高のタイミングで２冠を達成し、大きな注目を集めているため、2作品に匹敵するような興収をたたき出すことも期待できそうです。

ちなみに、過去にカンヌ国際映画祭に出品した日本映画一覧（2010年以降）は、下記になります。

世界でも注目される是枝監督と、国内で多くのファンを持つ坂元さんが初めてタッグを組んだとなれば、作品への期待度もより一層高まりますね。今年公開の邦画実写の興収記録を更新するのでしょうか・・・？注目です！

映画は今週公開です。

※興行収入は一部、推定値を含む
※情報提供：プレコグ
※赤字＝興収10億円以上

(C)2023「怪物」製作委員会