調査レポート
Vol.1: ライト映画ファンは公開直前まで鑑賞意欲が上がらない!? 大作揃いの2019年夏休み映画への期待はアニメ作品に集中!!
今回は、豪華作品がライナップされた2019年夏休み映画について、鑑賞意欲を7月頭に調査。
半年に2本以上劇場で映画を観る【映画コア】と、年に1~3本劇場で映画を観る【映画ライト】に分け、それぞれの10~30代男女に聞きました。
映画コア、映画ライト、すべての性・年代でダントツ意欲度が高かったのは『トイ・ストーリー4』(公開中)。ピクサー大人気シリーズの最新作ということもあって圧倒的な支持を得ました。
実際に、7月12日の公開初日から3日間で127万人を動員、興収17億686万円を突破。これまでのトップであった『アナと雪の女王』が持つ成績を塗り替え、洋画アニメーション歴代No.1のオープニングを記録。公開2週目も順調に数字を伸ばし、累計興行収入は40億円目前です。
日頃から様々な映画情報を取捨選択している映画ファンからも「観るべき1本」としてきちんと支持された結果であると考えられます。
以降、映画コアの意欲度は、『ライオン・キング』(8月9日公開)、『ペット2』(7月26日公開)と洋画アニメが続きます。
一方、映画ライトの意欲度で注目すべきは、『天気の子』(公開中)。 映画コアでは意外にも5位にとどまったのに対し、映画ライトでは堂々の2位を獲得。社会現象にもなった『君の名は。』の新海誠監督最新作という期待と、多方面にわたる数々の大掛かりなプロモーションも映画ライトの興味を喚起したのではないでしょうか。
本作は、7月19日に東宝配給史上最大級の規模(448スクリーン)で公開し、初日3日間で動員116万人、興行収入16億円4380万円を記録。 これは250億円の大ヒットを記録した『君の名は。』の興収比128.6%となり、今後どこまで追いつけるのか注目です。
今回の意欲度調査は、10〜30代という若い年齢層への調査ということもあってか、全体的にアニメ作品が上位を占めました。
中でも、『ライオン・キング』『ペット2』といったファミリー向け洋画アニメは女性意欲が高く、『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』(公開中)『ONE PIECE STAMPEDE』(8月9日公開)といった圧倒的人気を誇る邦画アニメは男性意欲(特に10~20代男性)が高いのが特徴的です。
また、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの共演が早くから話題の、クエンティン・タランティーノ監督最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(8月30日公開)は、女性意欲の方が高く、出演俳優2人のネームバリューが健在さがうかがえます。
また、一世を風靡したテレビドラマの続編『劇場版おっさんずラブ~LOVE or DEAD~』(8月23日公開)は30代女性の意欲が圧倒的に高いという納得の結果も出ました。
意欲度の上位に入ってくる作品に、映画コア・映画ライトで大差はないものの、劇場鑑賞頻度の高い映画コアの方が、公開が先の、そして多くの映画情報を把握していると思われるため、鑑賞意欲をもつ作品数が圧倒的に多くありました。
<KIQ FINDING>
映画宣伝においては、まずは映画コア層を早くから抑え、この層からの熱を<活性化>させていくことが吉。公開が近くにつれ、コア層映画ライト層に広げていく、すなわち熱の<最大化>施策が有効であると考えられる。
※KITT調べ(Fastask利用)
【調査概要】
調査時期:2019年6月26日(水)~7月3日(水)
調査対象:計607名(10~30代男女 映画ファン298名/映画ライト309名)
調査定義:映画コア=半年に2回以上、劇場で映画鑑賞する人/映画ライト=年に1~3回、劇場で映画鑑賞する人
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