調査レポート

2020年夏秋の「ヒット映画の3大条件」とは!?コロナ禍における映画ファンの気分と『今日から俺は!! 劇場版』の大ヒット分析から導き出す !!

2020-07-25更新

映画ファンの生態や動向を解明する調査分析レポート「KIQ REPORT」。今回は【いまどんな気分にしてくれる映画が見たいか】について、調査した結果をお届けします。
映画ファンを劇場鑑賞頻度で大きく2つに分け、半年に2本以上劇場鑑賞する観客を「映画コアファン」、年に1〜3本を「映画ライトファン」とし、それぞれ10代〜60代以上の男女、計774名に聞いた結果です。

いま映画ファンは「ハッピーな気分」になりたがっている!!

こちらで設定した21個の選択肢から、複数回答してもらった結果、もっとも多かったのは「ハッピーな気分にさせてくれる映画」で、59.0%もの数値。それに次ぐ「ハラハラドキドキさせてくれる映画」46%ですので、「ハッピーな〜」は特に多い回答であり、まだまだ続くコロナ禍は、映画ファンの心理にも少なからず影響しているのかもしれません。そして、表中で3割を切る⑤以下はさておき、約6割〜4割の方々による①〜④に当てはまるかどうかは、今後の一つの大きなヒット条件のように思います。

コロナ禍の2020年夏秋における「3大ヒット条件」とは?

そんな中、先週7月17日(土)に全国359館で公開された『今日から俺は!! 劇場版』が、公開3日間の興行収入が約7億円となる大ヒットスタートとなりました。同名人気漫画を原作に、人気若手俳優の賀来賢人と伊藤健太郎が共演、さらに映画ファンの支持も高い福田雄一監督の演出・脚本によって実写化されたテレビドラマの映画版です。

それらのベースに加え、この作品は、まさに今回の調査結果上位の①と④が大きな要素として入っており、それも大ヒットの理由だったのかもしれません。

ちなみに、いま映画興行では、人口密度が集中する都心部よりも、郊外、ひいては地方都市の方が数字が良い傾向があると聞こえてきています。おそらくコロナの感染拡大度の高いエリアへの外出が控えられている為と考えられ、『今日から俺は!! 劇場版』の大ヒットもいわゆるローカルエリアが支えているように思えます。

また、漫画原作、テレビドラマの人気、キャストのファン層という面から推測すると、本作を牽引しているメインの客層は若年層であると思われます。コロナへの警戒心の薄い層が活発に動いていることも、ヒットの大きな勝因だと考えられるのではないでしょうか?

 

これら踏まえ、KIQ REPORT編集部は、コロナ禍における現在における「ヒット作品の条件」は、このようなことではないかと仮説を立てました。

❶作品の要素として調査結果の表中①〜④が明確に入っている作品であること
❷ローカルで稼げること (ある程度の大きな公開規模であること)
❸ターゲットが若者であること

と、いうことで、次回の記事では、この条件に照らし合わせ、この夏秋の公開映画のヒット作品を予想してみたいと思っています。

【調査概要】
調査時期:2020年6月26日(金)〜2020年7月3日(金)
調査手法:インターネット調査
調査対象:計774名 (15歳~60歳以上男女/映画コア・映画ライト)
調査定義:映画コアファン=半年に2回以上、劇場で映画鑑賞する人/映画ライトファン=年に1~3回、劇場で映画鑑賞する人

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映画ファンってどんな人? ~ライフスタイルで映画ファンを7分析~
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